F1のスポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、将来のF1マシンは現行のものと比べて大幅に重量を落とすことになるだろうと述べている。
ウイリアムズF1チームのテクニカルディレクターであるパディ・ロウは最近、この10年でF1マシンの最低重量が徐々に増加していることを強調し、彼の考えではグランプリは耐久レースに近づいていると語った。
「F1がスプリントであり、予選や1時間半で300kmを走る決勝レースにおいてとてつもない速さを発揮しようとするものであるのなら、F1マシンは耐久レースのマシンとは異なるはずだ」
「しかし重量は増え続け、マシンはスプリントというよりも耐久のものに近づいていっている」
「今はかつてないほどの大きなパワーとダウンフォースがあるため、ラップタイムは非常に速い。しかし重量も大変に大きくなってしまっており、こうした点においてバランスを取り戻すべきだと考えている」
「私が2021年に向けたマシンを設計するとしたら、大幅な重量削減を図りたいものだ」
ロス・ブラウンもロウと同じ考えを持っており、次のレギュレーション更新の際には、この問題に対処することを明言してきている。新たなレギュレーションでは、他の何にも優先して競争の場を公平にし、均衡したレースを実現することに焦点が置かれている。
「マシン重量は削減されるだろう」とブラウンはAuto Motor und Sportに語った。
「マシンが重ければ重いほど、タイヤが磨耗し、燃料消費が多くなる。ハイブリッド技術を考慮すると、500kgに戻すことは非現実的だ。しかし現時点の733kgは重すぎる。それではスポーツカーとさほど変わらない」