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『第21回文化庁メディア芸術祭』大賞に『この世界の片隅で』『夜明け告げるルーのうた』『人喰いの大鷲トリコ』など

2018年03月16日 18:31  CINRA.NET

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『第21回文化庁メディア芸術祭』ロゴ
文化庁メディア芸術祭実行委員会による『第21回文化庁メディア芸術祭』の受賞作品が発表された。

アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰する『文化庁メディア芸術祭』。今年度は過去最多となる98の国と地域から4192作品の応募が集まった。

アート部門の大賞に輝いたのはチュニジア出身のヘイサム・ザカリアによる映像インスタレーション『Interstices / Opus I - Opus II』。砂漠の風景を捉えた『Opus I』と海の風景を捉えた『Opus II』の映像にデジタル処理を施し、「メタ・ランドスケープ」を作り出すインスタレーションプロジェクトとなる。優秀賞には菅野創/やんツーの『アバターズ』、畒見達夫/ダニエル・ビシグの『進化する恋人たちの社会における高速伝記』、折笠良の『水準原点』、Furen Daiの『Language Producing Factory』が選ばれたほか、新人賞には会田誠の息子・会田寅次郎のメディアインスタレーション『I'm In The Computer Memory!』も選出されている。

エンターテインメント部門の大賞は巨大遺跡の謎を解き明かすアドベンチャーゲーム『人喰いの大鷲トリコ』。上田文人が監督とゲームデザインを担当した。優秀賞にはカナダで制作された、森を歩くエンターテインメントプログラム『FORESTA LUMINA』、音楽プロジェクト「INDUSTRIAL JP」、米辻泰山によるウェブアプリ「PaintsChainer」、ぬいぐるみに取りつけるボタン型スピーカー「Pechat」が選ばれた。

アニメーション部門は、片渕須直監督の『この世界の片隅に』、湯浅政明監督の『夜明け告げるルーのうた』の2作品が大賞を同時受賞。2作品が大賞に選出されるのは、2001年以来となる。優秀賞に輝いたのは、大谷たらふが監督したyuichi NAGAO“ハルモニア feat. Makoto”のPV、オリジナルビデオアニメ『COCOLORS』、Ru Kuwahataとマックス・ポーターが監督し、『第90回アカデミー賞』短編アニメ部門にノミネートされた『Negative Space』。新人賞にはテレビアニメ『舟を編む』など3作品が名を連ねる。

マンガ部門の大賞に選ばれたのは『繕い裁つ人』『プリンセスメゾン』などの作品で知られる池辺葵の短編集『ねぇ、ママ』。優秀賞には伊図透『銃座のウルナ』、高浜寛『ニュクスの角灯』、上野顕太郎『夜の眼は千でございます』、山田胡瓜『AIの遺電子』が選出された。新人賞は久野遥子『甘木唯子のツノと愛』、増村十七『バクちゃん』、板垣巴留『BEASTARS』。

贈呈式は6月12日、受賞作品展は6月13日から24日まで東京・六本木の国立新美術館で開催される。