今季から新設されるWTCRワールド・ツーリングカー・カップに参戦するセバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)が、2台の投入を予定するフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRのマシンカラーリングを公開。さらにヒュンダイのトップカスタマーチームであるBRCレーシングも体制発表を行った。
WTCR参戦にあたって、そのレギュラードライバーにロブ・ハフ、メディ・ベナーニというWTCC世界ツーリングカー選手権レギュラーを起用するSLRは、フォルクスワーゲン・モータースポーツとの強力なアライアンスを示すように、リヤウイング翼面に大きくVWロゴが入れられたゴルフGTI TCRのレンダリングイメージを発表。
ボディ側面ドア部分には、ハフ車にメインスポンサーとなるカストロールの名前が入ったほか、全体をホワイト、レッド、グレーのカラースキームで構成し、ブラックのアクセントカラーを施す新鮮な印象となった。
また2012年WTCCチャンピオンのハフ車は、ルーフ全面に特大のイギリス国旗、ユニオンジャックを。長年、母国であるモロッコ政府からのサポートを受けるベナーニ車にも、同じようにモロッコ国旗が掲げられることとなった。
また、それぞれのカーナンバーもWTCC時代にちなんだ数字がセレクトされており、ハフは2004年のWTCC初参戦時に着けていたカーナンバー12を引き続きチョイス。ベナーニもWTCC参戦時と同様の25を継続している。
すでにハフはオランダ・ザントフールトでのシェイクダウンテストを完了しており、今後も開幕までにゴルフGTI TCR未経験のベナーニにも、テスト機会が複数回設けられるという。
また、先日イタリアのモンツァで開催されたプライベートテストセッションにも参加していたヒュンダイ・トップカスタマーのBRCレーシングは、WTCRに参戦するガブリエル・タルキーニとノルベルト・ミケリス、そしてTCRイタリアに参戦するフェデリコ・パオリーニ、エリック・スカルビーニらとともにオンラインでの体制発表会を開催。
その席でヒュンダイi30 N TCRの新たなカラースキームとチームウェアも公開され、ヒュンダイ・モータースポーツのワークスカラーをベースとしながら、BRCのレッドがアクセントラインに入れられた、トップカスタマー待遇に相応しいカラーリングとなった。
その他、ベルギーに拠点を置く強豪チームのDGスポーツ・コンペティションも、WTCRシリーズ側から正式な参戦発表が行われ、2018年型にアップデートが施されたプジョー308TCRの2台体制でエントリー。
そのドライバーに、プジョー・スポールの開発ドライバーを務め、同チームで昨季のTCR世界統一戦、TCRヨーロピアン・トロフィーを制したオーレリアン・コンテと、23歳のスロバキア人、マット・オモラを起用することがアナウンスされた。
TCRベネルクス・シリーズではオペル・アストラTCRをドライブし、TCRインターナショナルやヨーロッパではプジョー308TCRの開発も担ってきた29歳のコンテは、新型となった308TCRのパフォーマンスとともに「2018年のWTCRシーズンに向け、以前のマシンとは格段に戦闘力の異なる強いマシンで挑めることは、本当に心強い」と、期待を語った。
「今月末にバルセロナで開催されるWTCRの公式テストまで判断を待つ価値はあると思うけど、それでもこの新型プジョー308TCRがライバルに比べても優位なパフォーマンスを持っているだろうと、僕は自信を持っているんだ。マラケシュが待ちきれない気分だよ」
また同時にDGスポーツ・コンペティションは、WTCC時代のシボレー・ワークスを3度の世界王者に導いた敏腕コンサルタント、エリック・ニーブを新たなチームマネージャーとして迎えることも発表している。