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TOYOTA GAZOO Racing、2018年の全日本ラリー参戦チームに『スポーツCVTユニット』供給

2018年03月16日 10:51  AUTOSPORT web

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スポーツCVTユニットの供給を受けるTEAM OKUYAMAはシェイクダウンを実施済み
TOYOTA GAZOO Racingは3月16日、2018年のJRC全日本ラリー選手権へCVT(無段階変速機)搭載車両で参戦するチームに対し、開発を続けてきた“スポーツCVTユニット”を供給すると発表した。今季は2チームに供給が行われる。

 TOYOTA GAZOO Racingは「モータースポーツの厳しい環境の下で『人を鍛え、クルマを鍛える』」べく、2015年からJRCへ参戦。2017年はモータースポーツにおけるCVTの新たな可能性を追求するとしてCVTを搭載したTGR Vitz CVTを投入した。

 一般的にスポーツ走行には適さないと考えられているCVTだが、TGR Vitz CVTに搭載されたものは、状況に応じて、アクセルのオン、オフに関係なく、エンジンが最高出力を発生する回転数を維持するなど、競技走行を重視した改良が施された。

 TGR Virz CVTは2017年のJN3クラスでランキング2位を獲得したほか、2018年2月に行われたJRC第1戦Rally of Tsumagoiでもクラス2位を獲得。また、ここで培われた技術は2017年9月に発売された『トヨタ・ヴィッツGR SPORT』などに盛り込まれている。

 2018年、TOYOTA GAZOO RacingはこのCVTをモータースポーツでさらに活用することを目的にJRCへCVT車両で参戦するチームへユニット供給を開始。JN1を戦うTEAM OKUYAMA、JN3を戦うAW Rally Team with LUCKの2チームに供給される。

 発表リリースのなかで、TOYOTA GAZOO RacingのCVT開発エンジニアは「2017年の挑戦で、CVTは専用のLSDを採用する等で、スポーツ走行を可能にし、さらに制御プログラムの改良によりMT車両にも劣らないパフォーマンスが発揮できる場合があることを証明できたと実感しております」とコメントしている。

「CVTにより、シフトチェンジをすることなくハンドル操作に集中できるという利点を生かし、一人でも多くの方がモータースポーツを始めるきっかけになっていただけたら幸いです」

「2018年シーズンも全日本ラリー選手権への参戦を通じ開発を続け、将来は、より多くの車種でモータースポーツ参戦が可能となるように努力してまいります」

■2018全日本ラリー選手権 スポーツCVT搭載チーム
・TEAM OKUYAMA いとうりな/竹原静香 YH ACRE AW OKUYAMA VITZ(JN1)
・AW Rally Team with LUCK 大倉聡/TBD トヨタ Vitz RS CVT(仮称/JN3)