3月12~13日、全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式テストが鈴鹿サーキットで行われたが、2018年はTCS NAKAJIMA RACINGに移籍した伊沢拓也が、これまでのイメージとは異なるブラックを基調としたヘルメットを装着して周囲を驚かせた。
これまで伊沢と言えば、ホワイト地にレッドやピンク、そして爽やかなブルーを基調としたヘルメットのカラーリングが多く、以前から踏襲していたラインを基調に、毎年これらの色の配分が変わっていくことが多かった。ところが、今回のテストでは突如としてブラックのヘルメットが登場したのだ。
基調とするラインこそ同じであるため伊沢とすぐに分かるが、かなり大きなイメージチェンジ。伊沢にその理由を聞いてみた。
「賛否両論あるのは理解していますが(笑)。今季はデザインを大きく変えてみようと思ったんですが、いろいろと悩んでいるうちにこうなりました。ブラックにしたのは特に理由はなくて、カッコいいと思って」と伊沢。
フォーミュラだと少し見えにくいが、左右でブルーを基調としたものと、レッドを基調とした模様が入っている。実はこれは、数字が描かれているのだとか。これは実は、伊沢の愛息と愛娘の誕生日の数字なのだとか。赤い基調が愛娘で、青い基調の方が愛息の誕生日というわけだ。「ちゃんと奥さんの誕生日も、うしろの下に入っています」と伊沢。
今季はスーパーGTでも古巣AUTOBACS RACING TEAM AGURIに復帰し、スーパーフォーミュラでも環境が変わった伊沢。「岡田淳エンジニアが僕の好みを聞いて作ってくれたクルマはかなり乗りやすいです」とフィーリングも良好な様子だ。
レーシングドライバーのヘルメットはこだわりがないドライバーもいるが、思いを込めてカラーリングを施すドライバーもいる。心機一転となる今季、ブラックのヘルメットはスーパーGTでも使用するとのこと。伊沢は愛する家族とともにシーズンを戦うことになる。