ディスコは3月13日、今春大学を卒業する人を対象にした進学時のキャリア意識と就職活動結果に関する調査を発表した。調査は、就職先が決まっている大学4年生(理系は大学院2年生含む)の男女761人が回答。大学進学時のキャリア意識が高いグループほど、第一志望の企業に就職する割合が高いことが判明した。
大学生活の満足度も進学時のキャリア意識と相関がある
進学先を選ぶ際、将来のキャリアや就職を「とても意識した」あるいは「やや意識して選んだ」のは全体の 54.8%。過半数がキャリアを意識した進学先選びをおこなっていて、文理別に見ても同じ傾向だった。ただ、「とても意識した」と回答したのは17%と少ない。「やや意識して選んだ」人が大多数のようだ
進学時に将来のキャリアを「とても意識して選んだ」と回答したグループで、就職先企業が第1志望の企業だったと言い切れる人は47.3%と半数近くに上る。逆に、「まったく意識しなかった」グループでは28.6%で、18.7ポイントもの差がついた。
進学時のキャリア意識は、大学生活の満足度とも相関がある。進学先を選択する上で将来のキャリアを「とても意識した」グループでは、大学生活の満足度を100%と回答したのが28.7%。逆に「まったく意識しなかった」グループは13.2%と、15ポイント近くの差が開いた。
調査を行ったディスコは、
「進学先選びの段階から将来のキャリアへの長期的なビジョンを持つことで、志望領域と大学の専攻分野の関連性が高まり、大学生活の満足度の高さや志望度の高い企業への就職に結びついていると考えられる」
と分析している。
文系はビジネス系学部、理系は機械・電気電子系学部が就職に有利だと考える傾向
調査では、就職に有利だと思う学部学科も聞いている。全体で最も多かったのは、「機械・電気電子系」の31.3%、次いで有利だと思われたのが、法学部や経営学部など、文系の中でもビジネス系の学部で27.6%、3位は情報系で22.2%だった。支持率が最も低かったのは「物理・数学・その他」で2.1%だった。
文理別に見ると、文系はビジネス系の文系学部が最も有利(41%)と答え、理系は機械・電気電子系が有利(45.2%)と答えていた。文理系統が同じだからこそ、隣の芝生が青く見えてしまうのかもしれない。