4月6~7日にフランスのポールリカールで行われるWEC世界耐久選手権のプレシーズンテスト“プロローグ”の暫定エントリーリストが発表された。
2018年5月のスパ・フランコルシャン6時間から2019年6月のル・マン24時間までの“スーパーシーズン”として争われる2018/19年のWEC。その公式テスト“プロローグ”は昨年、イタリア・モンツァを舞台に行われたが、今年はふたたびポールリカールで開催される。
そんなWECスーパーシーズンのプロローグには、全4クラス合計で35台が名を連ねた。なお、今年のプロローグでは現地金曜日10時から翌土曜日16時までの30時間に及ぶ走行セッションが設けられており、35台中13台はセッションをフルに使っての走行が許されている。
■最上位LMP1はワークスのトヨタとプライベーターが初顔合わせ
最上位クラスのLMP1はTOYOTA GAZOO Racingのほか、レベリオン・レーシング、バイコレス・レーシング・チーム、CEFC TRSMレーシング、ドラゴンスピード、SMPレーシングの6チーム9台が参加。このテストはワークスであるトヨタとプライベーターの残り5チームが顔をそろえる初めての場だ。
クラス唯一のワークスチームとなるトヨタは2台のトヨタTS050ハイブリッドを投入。7号車はマイク・コンウェイ、ホセ-マリア・ロペスのレギュラードライバーに加え、アレキサンダー・ブルツとリザーブドライバーのアンソニー・デビッドソンが乗り込む。
8号車はセバスチャン・ブエミとマイク・コンウェイがドライブする一方、レギュラーとしてシーズンを戦う小林可夢偉と中嶋一貴、フェルナンド・アロンソはプロローグには参加しない予定。
レベリオンのLMP1マシン『レベリオンR13・ギブソン』は1台のみの参加。アンドレ・ロッテラー、ニール・ジャニ、ブルーノ・セナ、マティアス・ベッシェの4名が乗り込む。そのほかマノーTRSレーシングから改称したCEFE TSRMとSMPは2台のマシンでテストに参加。バイコレス、ドラゴンスピードは1台ずつの参加となる。
LMP1で30時間をフルに使えるのはレベリオン、バイコレス、トヨタ7号車、SMPレーシングの2台だ。
LMP2クラスは7チームが参加を予定。TDSレーシングノ28号車オレカ07・ギブソンにはロイック・デュバルが、ドラゴンスピードの31号車オレカ07・ギブソンには元F1ドライバーのエステバン・グティエレスが乗り込む。
■ワークスひしめくLM-GTEプロは最多10台が参加。BMW、アストンマーチン、フェラーリの新車が登場
LM-GTEプロクラスは10台が参加。BMW M8 GTEのほか、新型アストンマーチン・バンテージAMRやEVOバージョンのフェラーリ488 GTEがWECの公式セッションに初登場する。
LM-GTEプロクラスからはBMWチームMTEKの82号車、ポルシェGTチームの91号車と92号車ポルシェ911 RSR、アストンマーチン・レーシングの95号車バンテージAMRが30時間連続走行を許されている。
LM-GTEアマクラスは9台が名を連ねており、日本国籍のチームとしてMRレーシングが参加。石川資章/オリビエ・ベレッタ/エドワード・チーバーが70号車フェラーリ488 GTEをドライブする。LM-GTEではそのMRレーシングを加えた4チームが、30時間の走行を許された。
WECのジェラルド・ヌブーCEOは「スーパーシーズンに素晴らしいマシンとドライバーのラインアップが揃った。シリーズを戦う者たちと同じく、開幕が待ちきれない」とコメントしている。
「また我々が長年プロローグを開催してきたポールリカールに戻ってこれたこともうれしく思うよ。週末はパドックエリアを開放し、ピットウォークにも無料で参加できるため、多くのファンがWECが持つ雰囲気を満喫するはずだ」