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w-inds.が語る、独自の音楽へのこだわりと変化「デビュー当時の雰囲気が戻ってきた感覚がある」

2018年03月11日 10:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 2017年に橘慶太のセルフプロデュースによる楽曲制作を開始し、ダンス&ボーカルグループとしての新たな可能性を追求してきたw-inds.。彼らの2018年第1弾となる最新シングル『Dirty Talk』が3月14日にリリースされる。昨年1月の「We Don’t Need To Talk Anymore」以降、トロピカルハウスやオルタナティブなR&B、フューチャーベースといった海外の音楽シーンの最先端にも通じるサウンドを取り入れてきた彼らは、今回の「Dirty Talk」でブルーノ・マーズ『24K Magic』などをきっかけに近年再評価著しいニュージャックスウィングを現代風にアップデート。当時の音色を再現しながらも、コード感や楽曲構成を工夫することで、今のw-inds.ならではの新鮮なサウンドを手にしている。その制作過程について、また、「デビュー当時の感覚が戻ってきている」という今のグループについて3人に聞いた。(杉山仁)


(関連:w-inds.に訊く、“充実”を迎えたグループの現在地「『僕たち自身が音楽を表現している』ことが一番の舵」


■ようやくニュージャックの出番が回ってきた


――2017年のw-inds.は慶太さんプロデュースによる楽曲リリースやリミックスコンテストの開催、そして3年半ぶりの武道館公演などかなり充実した1年を過ごしたのではないかと思います。そんな1年を経てはじまった2018年は、どんな気持ちで迎えていますか?


橘慶太(以下、慶太):それが、特に変わりはないんですよ(笑)。僕らはデビューして18年経ちますし、これからやっていくことも変わらないと思うので、「去年と同じように、今年もいい音楽を作っていきたい」という感覚で。でも、やることは明確になってきているとは思います。「いい音楽をやっていく」ということに対して気持ちが明確になっているからこそ、落ち着いて迎えられているのかもしれないです。もっと気合が入れられればいいんですけど(笑)。


緒方龍一(以下、龍一):いやいや、そうは言ってもフレッシュな気持ちはどこかでありますよ。新しい音楽を聴いたら興奮するし、かっこいい音楽を聴いたら嬉しいし。そういうときにまた、僕らの活動に向けてもまた新しいエネルギーが生まれてくるということが沢山あるので。


――今回の「Dirty Talk」ではニュージャックスウィングを取り入れていますね。これはどんなアイデアで生まれたものだったのですか? たとえば、ブルーノ・マーズの『24K Magic』のヒットも大きな影響源になったりしたのでしょうか?


慶太:それが実は、自分たちとしてはブルーノ・マーズさんがありがたいタイミングでグラミー賞を取ってくれて、それに感謝しかないという感じで、今の状況は偶然の成り行きでした。ブルーノさんのおかげでニュージャックに光が当たったタイミングで僕らが「Dirty Talk」をリリースできるというのは、かなり奇跡的なタイミングですよね。


――思えば、2017年にトロピカルハウスを取り入れたときも、フューチャーベースを取り入れたときも、みなさんが興味を持っていたものが、リリースをするタイミングでちょうど音楽シーンのトレンドとして受け入れられていく、ということが起きていました。


慶太:そうですね。本当に奇跡的なタイミングで。実は、今回のニュージャックのトラックを最初に作ったのは2016年頃だったんです。もちろん、そこから作り直してはいますけど、僕らとしては寝かせておいた甲斐があったな、と。僕がセルフプロデュースをはじめた第1弾の「We Don’t Need To Talk Anymore」を作る前から、「ニュージャックをやりたい!」ということはみんなに言っていたんですよ。


千葉涼平(以下、涼平):ああ、言ってたよね。今回の「Dirty Talk」のもとになったトラックも、僕らは2016年の年末ぐらいにはすでに聴かせてもらっていました。


慶太:ニュージャックはずっとやりたかったし、音楽シーンで再評価されていくとも思っていたんです。でも、当時はその後トロピカルハウスの方が盛り上がっていって、「ニュージャックはしばらくおあずけかな」と思って「We Don’t Need To Talk Anymore」を先に出しました。ただ、その後も自分の中ではニュージャックへの興味がずっとあったし、そもそもw-inds.の音楽性に合うとも思っていて。今回リリースすることになったときに、ちょうどいい感じに盛り上がってくれて、これは感謝しかなかったです。


――2016年当時、慶太さんがニュージャックスウィングをやりたいと思ったのはなぜだったのでしょう?


慶太:当時は80~90年代のファンクのリバイバルが起こっていて、EDM的な音も僕の興味としては終わっていたので、次は「ニュージャックスウィングが盛り上がってほしい」と思っていたんですよ。そのときの予想は見事に外れたわけですけど(笑)。でも、まさかダンスミュージックがあんな風に形を変えていくとも、あれほど火がついていくとも思っていませんでした。ダンスミュージックは盛り上がりたい人のための音楽でもあるわけで、ゴリゴリなものでないと大きくは広がらないだろうと思っていたんです。そうしたら、EDMに疲れた人たちがこぞってトロピカルハウスに興味を持ち始めて、僕らもそのタイミングでできることをやってみて。今回、ようやくニュージャックの出番が回ってきた感じです。


――みなさんにとってはようやく形にできたアイデアだったのですね。ニュージャックスウィングで好きなアーティストや楽曲というと?


慶太:それこそ、僕らの先輩にあたるDA PUMPさんは、当時から日本でニュージャックスウィングにも通じる音楽をやっていましたよね。そういうこともあって、僕ら自身も世代の音楽として通ってきたものでした。DA PUMPさんの曲って、今聴いてもすごくかっこいいですし。


龍一:初期のTLCとかもそうですよね。僕らがデビューしたばかりの頃に、制作の人たちが「TLC聴きなよ」と言ってくれて、当時はまだ14~15歳でしたけど、よく聴いていました。最近になってまた初期のTLCを聴いていて「やっぱり気持ちいいなぁ」と思いますね。


涼平:もちろん、ボビー・ブラウンもそうですよね。


龍一:そうそう。でも、今でこそすごくかっこいいと思っていますけど、デビュー当時はまだ良さが全然分かってなかったです(笑)。まるで違う国の食べ物を食べているような感じで、「何だこれ?!」って。サウンドは当時から気持ちいい感覚がありましたけど、ニュージャックスウィングって、ファッションがかなり派手じゃないですか。


――ド派手ですよね(笑)。


龍一:当時はそういう部分で、カルチャーショックを受けたりもしていましたね。


慶太:今回「Dirty Talk」をシングルとして仕上げるときに、有名無名を問わず改めて当時の色んな曲を聴き直してみたんですけど、やっぱり全員大きなスーツを着てた……(笑)。


龍一:だから今回「Dirty Talk」を出すにあたって、ビジュアルをどうするかもちょっと悩んだんですよ。「せっかく音をニュージャックにするなら、ビジュアルはどうしようか?」って。でも、あの当時のままだと、時代が逆戻りしたように見えてしまうと思って。


慶太:それで今回は、「ニュージャックスウィングを取り入れながらも、それをアップデートしたものにする」ということを意識して考えていきました。


龍一:それが「Dirty Talk」の大きなテーマのひとつでしたね。


■“w-inds.がやっている風景が見えるもの”ができた


――具体的な制作作業はどんな風に進んでいったんですか?


慶太:まずは 2016年に作った殴り書きのようなトラックを引っ張り出したんですけど、そのトラックが2コードの「ザ・ニュージャックスウィング」という雰囲気だったので、「これじゃあそのまま過ぎる」と思って、コードを今風のものに変えていきました。曲の展開も、現行のダンスミュージックに多い「サビで落とす」という構造にしています。そうやってコードと展開は今風のものにアップデートしつつ、音色は逆に当時のものに近づけていくことで、もともとの良さを残しつつ、現代の視点を加えていきました。僕自身、この曲ができたときの達成感は半端なくて、「すぐに聴かせたい!」とみんなのところに持って行きましたね。「これがシングルにならなかったらもう俺は曲を作らないぞ!」って(笑)。


龍一:最初に聴いたときに、「これは完璧なものを作ってくれたな」と思いました。実は「Dirty Talk」がシングルとして決まるまでには紆余曲折あったんですけど、この曲を聴かせてもらったときに「これはヤバいぞ」と僕も確信ができて。曲にあるワクワクするような感じや、音が広がっていくような雰囲気がすごく好きで、3人で一日中聴いていましたね。想像もしていないぐらいいいものに仕上がっていて、その驚きと興奮がすごかったです。褒めようと思えば、まだまだいくらでも褒められますよ!


慶太:……ここ、絶対使ってもらっていいですか?(笑)。


涼平:(笑)。僕もちょうど、ニュージャックスウィングがやりたいと思っていたところで、最初に聴いたときは歓喜しました。リアルに音楽に触れはじめた時代にあったサウンドをもとに、年月を経てまた新しいことができるというのも嬉しかったです。


――先ほど「今回のシングルの完成までには紆余曲折あった」という話をしてくれましたが、どんなことで苦労したんでしょう?


慶太:「今回はどんな曲で行こうか?」ということに対して色んな選択肢がある中で、どれにするかで迷ってしまったんです。今の僕らはファンクもできますし、EDM~トロピカルハウスもできますし、J-POP的なこともできるし、バラードにしても面白かったと思いますし。「どれをやっても面白い」となったときに、逆に訳が分からなくなってしまって。


――色々なサウンドを追求できる今のw-inds.ならではの悩みかもしれませんね。


慶太:そうかもしれないです。それこそ、最初はカップリングになった「If I said I loved you」をメインにしてもいいと思っていましたし。今回は最初にトラックだけで3~4曲作っていたんですけど、「これじゃ全然ダメだな」と思ってやめたものが色々あって。だから、作業としては結構大変でした。でも、その中で「Dirty Talk」を仕上げたときに、ようやく“w-inds.がやっている風景が見えるもの”ができたというか。その後は、今回はサビの部分を落とすという構成になっていたので、歌詞でも哀愁が感じられる要素を入れたりしていきました。今っぽくするためにサブベースも入れていて、それも普通の環境では聴こえない帯域までこだわって作っていきました。


■ラップパートの発声・リズムの工夫


――ラップも重要だったんじゃないですか? 偶然にもブルーノ・マーズの「Finesse (Remix) feat. Cardi B」の雰囲気とリンクしているような雰囲気で同時代性を感じました。


慶太:確かに、ラップはかなり重要ですね。


涼平:このパートはなかなか大変でした。


慶太:今回のラップは、完成までに何回も録り直したんですよ。


龍一:レコーディング中に、僕ら自身も「もっとよくしよう!」という気持ちが出てきて。


涼平:そうそう。「まだいける!」ってね。


龍一:元になるものはリリックも含めて慶太が考えてくれたものがありましたけど、僕と涼平のそれぞれのリズム感もあるので、僕ら自身でも声の重ね方などをレコーディングしながら調整しました。慶太のフェイクを入れるというアイデアも、レコーディング中に出てきたものですね。最初に涼平のラップが来て、そこから僕のラップがはじまって――。楽曲の終盤のピークになるようなパートでもあるので、発声法も色々と考えました。日本語の発音をわざと濁したりもしたし、涼平はいかに声を重くするかということも工夫していて。


慶太:涼平くんはもともと声が綺麗だからね。これは本当に性格がそのまま出ているということなんですけど(笑)。その綺麗な声を汚していく、という。


――まさに「Dirty Talk」ですね(笑)。


涼平:(笑)。最近は、慶太の声に対するこだわりもすごくなってきているので。


――日本語でラップをするには、色々と工夫しなければいけないこともありますよね。


慶太:やっぱり、海外の人たちと比べたときに、発声の違いは大きいですよね。海外の人がやっている発声法をどう日本語に置き換えるかということは考えますし、日本語の角をなくすことも考えていきました。あとは、リズムをわざとずらしていくということですね。


龍一:実際、僕のラップパートはかなりリズムをずらしていると思います。


――涼平さんと龍一さんで、ラップのタイプの違いが綺麗に出ていると思いました。


慶太:アタックの遅い声とアタックの早い声だと、遅い声の方がずらしたときに馴染みやすいというのがあって、w-inds.で言うと龍一くんの声は涼平くんよりもアタックが遅いんですよ。それもあって、何回もめちゃくちゃやり直しましたね。どこだっけ? (歌詞を見ながら)<上がる体温/感じよう/ずっとこのまま朝まで>のところ?


龍一:いや、全部やったよ!(笑)。今歌詞を見た瞬間に、あのときの大変さが蘇ってきた……。何回も何回も、ずっとずらすんですよ(笑)。


全員:はははは!


龍一:でも、いい意味で遊びのような感覚で、すごく楽しくやれたと思いますね。


■歌詞は曲の中でピークになるような場所から考える


慶太:ラップパートの歌詞については、僕は2人のキャラクターを理解しているので、涼平くんが言いそうなことや、涼平くんが言ってみんなが喜びそうなことを考えていきました。というか、今回の歌詞はラップから書きました。サビは世界観のイメージがあったんで、ラップの歌詞から書きはじめて。


龍一:マジで?! そうだったんだ。


――歌詞全体で言うと、『Dirty Talk』がリリースされる3月14日はw-inds.のデビュー日であると同時に、ホワイトデーでもありますよね。だからこそ恋愛をテーマにしたものになった部分もあったのかと思ったのですが、この辺りはどうですか?


慶太:それも偶然ですね(笑)。


龍一:でも、慶太もこの間のクリスマスのときにTweetしていたけど、僕らのことを応援してくれる人たちに新しい曲を届けるというのは、一番喜んでくれるプレゼントだと思うんですよ。そういう意味では、いいタイミングになったんじゃないかと思います。


――「涼平さん/龍一さんがこんなことをラップしたら喜んでくれるだろうな」ということを考えていく、という話とも繋がっていることですよね。


龍一:ぜひ歌詞カードを見ながら楽しんでもらえると嬉しいですね。


――今回の「ニュージャックスウィングをアップデートする」作業はどうでしたか? フューチャーベースを取り入れた前回の「Time Has Gone」はしっとりとした質感の楽曲だったと思うので、今回はまた違う種類のキラーチューン感がありますよね。


慶太:確かに、最近の楽曲では「Dirty Talk」のように普通に歌う機会がなかったので、今回はがっつり歌ってやろうとは思っていました。歌もキーがかなり高いですし。


龍一:この曲は、カラオケでぜひ一度チャレンジしてもらいたいです(笑)。きっと心が折れると思いますよ。この曲、音域がずっと「hiD(ハイディー)」なんですよ。


慶太:「このBメロが歌い切れるか?!」ってね(笑)。


――そしてカップリングの「If I said I loved you」はミディアムバラードですが、実はよく聴くと、トラックにはトラップによく使われる細かいハイハットが挿入されています。「今の慶太さんがバラードを作ると、こういうトラックになるんだな」という驚きがありました。


慶太:「バラードに使ってみても合うかな?」と思ってやってみたら、意外に合いました。セオリー通りに考えると、これってトラックメイカーの人たちもなかなかやらないアイデアじゃないかと思いますし、もしも誰かに楽曲提供したとしても、レコード会社の人に「これはないんじゃないですか?」と言われそうですよね(笑)。でも、今のw-inds.は僕たちの曲を僕が作っているからこそ、自分もOKだし、みんなもOKになるというか。


涼平:「If I said I loved you」は、歌の主人公の心情が音からも伝わってくるところが面白いですよね。話の展開が音に反映されていて、途中で雨の音も入っていて。


龍一:すごくドラマチックな曲ですよね。歌詞と曲とがリンクしている様が美しくて。


慶太:この曲は雨の音を入れたくて、雨に合う歌詞とメロディを考えていきました。なので、歌詞も(雨音が挿入される)Bメロから書いていきましたね。僕はだいたい、曲の中でピークになるような場所から歌詞を考えるんですよ。それを先に考えて、あとは「そこまでどうやって持っていくか」を考える。この曲ではまず雨のパートを書いて、最後の部分を「土砂降りの中で想いを叫び続ける」イメージにして、AメロとBメロは「失ったものを思い返す」ようなものにして。自分の中で作ったストーリーをもとに書いていきました。


■好きなことを追求していくことが“楽しい遊び”


――『Dirty Talk』は昨年に引き続き慶太さんプロデュースでのリリースになりましたが、今回の作業の中で新しく感じた変化や、可能性のようなものはありましたか?


龍一:今回はMVの撮影のときにより感じたかもしれないですね。僕は2人のことは大好きだし、一緒にやれてすごく楽しいんですけど、これまでは急に距離が近くなったときに、ちょっと緊張する自分がいたりもしたんですけど……。


慶太:何でだよ(笑)。


龍一:実は今回、それを取っ払おうとしたんですよ。それが俺にとっての「Dirty Talk」。


慶太:(笑)。今回MVでみんなで自由に踊るパートを設けたんですけど、そのときに龍一くんが「恥ずかしい」って言い出したんですよ。それで「何が恥ずかしいの? 君はいつもカッコつけ過ぎなんだよ」という話になって。「かっこいいシーンはもう撮ったから、みんなで楽しいシーンを撮ろう」と撮影に臨んだら……。僕以外誰も前に出てこないんです(笑)。2人が後ろの方で急にかっこつけ出して「ふざけんな!」と(笑)。


涼平&龍一:ははははは!


龍一:アドリブパートなのに、まさかの2テイクですよ(笑)。でも、今回そうやって殻を破ったことで、また3人の新しいパフォーマンスができるようになると思うんですよね。


慶太:今回は「かっこつけ過ぎない」というテーマが僕の中にあって、それを延々2人に押し付けていました(笑)。


涼平:まぁでも、w-inds.として好きなことを追求していくということ自体が、いい意味で「楽しい遊び」みたいなものだと思うんですよね。


慶太:そもそも僕らが音楽をやっているのは、「楽しい」という気持ちが大きいからですし。もちろん、去年追求したダンスミュージックのように、楽曲によってはクールに決めなければいけないときもあります。そういう意味では、今回のサウンドは楽しさを思いきり出せるものだと思ったので、その雰囲気を出したいと思って2人にずっと押し付けてました。というか、そういう一連のやりとりすらも、僕らにとっては楽しいことなんですけど。


――デビュー当時と今とで、その「楽しい」の種類は変わってきていると思いますか。それとも変わっていないと思いますか?


慶太:基本的には、ずっと変わっていないですね。でもそういえば、最近ますますデビュー当時の雰囲気が戻ってきたような感覚はあります。


龍一:ある! それは最近すごくある。


慶太:(今回のMV撮影のときのように)俺が訳の分からないことを延々と言う感じも、考えてみればちょっとデビュー当時っぽいよね。


涼平:いや、昔はもっと訳が分からなかったよ(笑)。あの頃は理不尽すぎて……! 今はもっと筋が通ってる。


慶太&龍一:(笑)。


慶太:そういう楽しみ方や僕らの関係性のようなものが、最近また、デビュー1年目の頃のような雰囲気に戻ってきているような気がしているんです。


龍一:うん、すごく分かる。僕も最近、デビュー1年目の頃のような雰囲気がフラッシュバックする瞬間があるんです。そういうフレッシュな気持ちは自分にとっても大切なものだし、これから活動を続けていくためにも、ずっと持ち続けていたいと思っていますね。


――これから新たに挑戦してみたい楽曲や方向性はありますか?


慶太:(涼平さん&龍一さんに)何かあります? 言ってくれたら作りますよ?


龍一:そこは信頼しているし、どんな曲でもかっこいいものにしてくれると思ってる。


涼平:僕は「Dirty Talk」のような楽曲がドンピシャでやりたいことだったので、そういう意味では今回すごく嬉しかったですね。


慶太:僕としては、ここ最近はコンセプチュアルなアルバムが続いていたので、一度ジャンルレスなアルバムを作ってみたいという気持ちはあります。まったくジャンルを意識しないで、いい曲を集めたアルバムを作ることができたら、それも楽しいかもしれないです。