カーボンブラックにモチュールのロゴをつけて登場したNSX GT3。山本尚貴がドライブした 鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドは3月10日、鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デーのなかで、8月23~26日に開催される第47回サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レースについて、追加のエントリーと新たなカップの設定を発表した。
これまで46回に渡って開催されてきた鈴鹿1000kmの歴史を継ぎ、2018年からGT3カーによって開催される鈴鹿10時間耐久レース。これまで賞金総額1億円、第一次エントリーによる27台のエントリー、そして10時スタート/20時フィニッシュ、チケット料金等、さまざまな概要が発表されてきた。
そんななか、10日に行われたファン感謝デーのなかでの記者会見で、モビリティランドの山下晋社長は、「我々の想定以上に多くのチームがエントリーをしてくださっており、海外チーム、そして日本のGT300チーム、スーパー耐久チーム等を含めて現時点で12車種がエントリーしています」と現在のエントリー状況について語った。
「今後、第二次エントリーの受付があり、我々が目指すフルグリッド50台は、十分に可能だろうと思っています」
この日は、第一次のエントリーのうち、すべての項目が『TBN』となっていたエントリーが明らかにされた。チーム名は『Honda Team MOTUL』で、マシンはホンダNSX GT3だ。すでにNSX GT3使用チームはGT300に参戦するModulo Drago CORSEとCarGuy Racingが参戦を表明しているが、3台目のエントリーとなった。
この『Honda Team MOTUL』というエントリー名からも分かるとおり、どうやらこのマシンはホンダのサポートが入ったチームになりそうだ。なお、この日はマカオでワークスとして戦ったNSX GT3が鈴鹿に持ち込まれ、カーボンブラックにモチュールのロゴをつけ登場。山本尚貴がステアリングを握り走行している。
また、この日は新たなカップが鈴鹿10時間に設定されることが発表された。鈴鹿サーキットは、世界的な名コースとしてともにドライバーからの評価も高い、ベルギーのスパ・フランコルシャンと2017年に友好協定を結んだが、この協定の最初の試みとして、『Spa-Suzuka Cup』というトロフィーを設けることになった。
これは、ブランパンGTシリーズの一戦であるスパ24時間と、鈴鹿10時間の両方に参戦し、決勝レース周回数の合算が最上位のチームに贈呈されるというもの。トロフィーは鈴鹿のグリーン、スパのレッドに彩られ、それぞれの代表的なコーナーである鈴鹿のS字、スパのオー・ルージュを象ったものとなる。
またこの日、山下社長は質疑応答のなかで、海外の24時間レースでも見られるようなイベントを、鈴鹿市内にあるイオンモール鈴鹿で開催する予定であると明らかにしている。
「今後、鈴鹿10時間は地域のお祭りにしたいと思っています。イオンモールでGT3を展示するようなイベントをしたいと思っており、F1日本グランプリも10時間も、地域の子どもたちが参加できるようなことをしていきたいと思っています」と山下社長は語った。