F1プレシーズンテスト最終日、トロロッソ・ホンダは156周を走りこんだが、終盤にパワーユニットのデータに異常が見つかり、テストを切り上げた。ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は、最終日のトラブルは残念だが、テスト全体を見ると、トロロッソとの新しいスタートを理想的な形で切ることができたとポジティブに語った。
9日もスペインのカタルニア・サーキットは好天に恵まれ、この日を担当したブレンドン・ハートレーは、午前9時のテスト開始とともにコースインした。
午前セッションでハートレーは91周を走行し、ハイパーソフトタイヤで1分18秒949をマーク、3位につけた。午後2時からはロングランを中心に周回を重ねていたが、レースシミュレーションの終盤、パワーユニットのデータに異常が見つかったとチームは明かしている。分析に時間を要するため、セッション終了2時間ほど前に、チームはテストを切り上げることを決定した。ただし、予定していたプログラムはほぼ完了していたという。
ハートレーは合計156周を走り、午前に出したタイムで12人中7位となった。
ホンダは、第2回テストの4日間を1台のパワーユニットで走り切り合計498周を周回したと発表、その間、大きなトラブルはほとんどなかったことに満足しているという。スペインGP決勝は66周であり、今回のテストでは決勝7回分以上の距離を走ったことになる。
「今日は、昨日のガスリー選手とほぼ同じプログラムでハートレー選手が156周を走行しました。それぞれの選手がレースシミュレーションを終了することができたのは大きな成果だと思います」と田辺氏。
「テスト2では、1台のPUを継続して使用してきました。本日終盤にデータの異常が発生し、そのままテスト終了になったことは大変残念です。ただし、ウインターテスト全体で考えると、多くのテストを行い、有用なデータを収集することができました」
「また、今回初めて8日間のサーキットオペレーションをトロロッソと一緒に行いました。互いにオープンで率直なコミュニケーションが取れており、チームとしていい形で機能しています」
「まだシーズン前のテストが終わっただけの段階ですが、理想的なスタートを切ることができました。2人のドライバー、そしてトロロッソとメルボルンで開幕戦を迎えることが非常に楽しみです」