世間でいくら騒がれようとも、なくならない職場のパワーハラスメント。加害者は自分がパワハラをしている自覚がないケースもあり厄介だ。
企業口コミサイト「キャリコネ」には勤務先のパワハラを告発する書き込みが多数寄せられている。今回はその中から、女性が目撃したパワハラ行為をご紹介する。
「女性は結婚したら辞めるのが当たり前な空気」
「とにかく私の営業所はパワハラが酷かったです。何人も辞めていきました。気に入った社員のミスは見て見ぬふり、気に入らない社員には執拗以上に罵倒する。事務所の雰囲気も最悪で、いつも重苦しい空気が流れていました。女性は結婚したら辞めるのが当たり前って空気ですし、鬱になりそうだったので退職しました」(営業事務・管理事務 30代前半 女性)
「事なかれ主義ばかり。また、常に誰かをこき下ろしている雰囲気。パワハラやコンプライアンス違反な発言をする方が沢山いる。周りも見て見ぬ振り。毎年、鬱病の社員がいる。また、上司の言うことは絶対という超トップダウンにもかかわらず、上司が判断した結果についても、何故か部下が取らされる。彼らはそれがマネジメントだと思っている」(営業 20代後半 女性 正社員)
職場の雰囲気は、働きやすさに大きく影響を与える。上司が部下に対し業務の指導や注意を行うのは当然だが、必要以上に責め立てる、罵倒するような行為はあってはならない。平気で人を傷つける上司だけでなく、その状況を見て見ぬふりする環境に身を置けば、精神的に追い詰められてしまう。結果、上司からのパワハラに耐えきれず、被害者側が会社を辞めてしまうことが多い。
役員がひどい「妊娠したらクビ」
「パワハラセクハラがひどい。お気に入りの度を超えているが、誰も助けてくれない。役員がそれをするため、我慢しろとしか言われない。妊娠したらクビ、と平気で言う。こんなトップだから社員のレベルもひどい。残念な環境」(カウンターセールス 30代前半 女性 正社員)
そもそも、妊娠を理由に解雇することは法律で禁止されている。このようなパワハラ発言は許されるべきではないが、役員レベルがパワハラ発言をしているとなると、下の立場の社員はなかなか指摘ができない。かなり悪質である。
別室のフロアにも届くほどの罵倒
「職場の人間関係があまりよくありません。管理職・上司からのパワハラ・モラハラが恒常化しています。しばしば職場に大声での罵声・怒鳴り声が響いており、オフィスのフロア全体ひいては別室のフロアにも届いています。別業務の社員にも上司がどの社員に、どんな内容で罵倒していたかが伝わっています」(その他 20代前半 女性 正社員)
人目も構わず、異常なほど大声で罵倒するパワハラ上司。パワハラを受ける被害者本人はもちろんだが、それを聞かされる周囲の人たちも、ノイローゼや鬱状態に陥ってしまいそうだ。上司から激しい罵倒を受けて、仕事を頑張ろうと思える部下は存在しないだろう。企業にとっても、パワハラ上司はマイナスにしかならない。
会社に相談したら、予想外の言葉「わがまま言ってはいけないよ」
「パワハラを受けたとき、『コミュニケーション力に問題があるため、改善するように』、『この会社をやめたくないでしょう』、『わがまま言ってはいけないよ』という内容の面談があった。自分より酷いパワハラにあった人やセクハラにあった女性社員も同じような言葉を言われたのだろうなと思うとぞっとした」(ルートセールス 30代前半 女性 正社員)
勇気を出して、パワハラについて会社に相談しても、正しい対応が受けられるとは限らないようだ。加害者側ではなく、被害者側に非があるような発言をし、さらに被害者を傷つける。このような会社に我慢してい続けるよりも、いち早く転職をした方が賢明だろう。