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WRCメキシコ:ヌービルが“驚速”タイムで首位奪取。トヨタ勢は2、4、5番手

2018年03月09日 13:02  AUTOSPORT web

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ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
WRC世界ラリー選手権第3戦メキシコは3月8日、現地20時過ぎからセレモニアルスタートとともにSS1が行われ、第2戦スウェーデンで今季初優勝を挙げたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップタイムをマークした。トヨタ勢はオット・タナクが最上位となり総合2番手につけている。

 現地8日夜のセレモニアルスタートならびにSS1の開催を前にサービスパークの置かれるレオン近郊のリノ・グランデで行われたシェイクダウンでは、各車が今シーズン初めてとなるグラベルラリーに向けたマシンチェックを実施。

 5.31kmのコースを走るこのセッションでトップタイムをマークしたのは、2017年の同ラウンドでトップを走りながら最終SSでコースアウト喫し、優勝を取りこぼしかねない“ドラマチックな走り”を披露したミークだった。

 そんなミークは1回目の走行から3分46秒7という2番手タイムを記録すると、3回目では3分41秒0まで縮め、同じく3回目にパーソナルベストをマークしたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)を0.4秒リードしている。

「1週間前のテストで手応えを掴んでいたこともあり今回のシェイクダウンでもクルマのフィーリングは良い感じだ」とWRC.comに語ったミーク。

「開幕戦モンテカルロと第2戦スウェーデンがトリッキーなラリーが続いたが、ここメキシコでは君たちに笑顔を見せることができると思うよ」と大会2連覇への自身を覗かせた。

 総合3番手は王者セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)とトヨタのオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が3分42秒8の同タイムで並び、その後方、総合5番手にヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が3分43秒1で続いている。

 セッション最多6回の走行を行ったアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)は総合6番手。今戦を含む3戦にスポット参戦するセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)は3分43秒6で総合9番手となった。

 総合11番手に留まったトヨタのエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)は右フロントサスペンションを損傷し、3回目の途中で走行を取りやめている。
■現地20時過ぎに市街地ステージのSS1がスタート

 合計22本のSSからなるラリー・メキシコ最初のステージは、レオンの南東に位置するグアナフアトのストリートコース。走行経路の一部に地下トンネルを使用する名物ステージだ。

 20時ちょうどに始まったセレモニアルスタートの後に開始されたSS1は元9連覇王者、ローブを先頭にスタート。まずはローブがマークした2分11秒4というタイムが各車のターゲットとなっていく。

 砂埃などのダストが吹き飛ばされ、路面がクリーンになる後半にスタートするドライバー有利になる状況のなか、定石通り後続のドライバーたちがタイムアップを果たし、9番目にスタートしたラトバラのアタック終了時点でトヨタはタナク、ラトバラ、ラッピの3名によってワン・ツー・スリー体制を築いてみせる。

 しかし、続くオジエがタナクから0.1秒遅れの2分08秒7で総合3番手に食い込むと、最終アタッカーのヌービルは2分06秒7という総合2番手のタナクを約2秒引き離す驚速ラップを叩き出し、初日の首位を奪った。

 この結果、競技初日を終えた時点でトップ3をヒュンダイ、トヨタ、フォードが分け合う形に。昨年のメキシコラウンドを制したシトロエンは、ミークの総合7番手が最上位。注目のローブは総合10番手に留まった。

 ラリー・メキシコの2日目はSS2~10の合計9SSが設定され、SS9/10はスーパースペシャルステージとして行われる。