スクーデリア・トロロッソのテクニカルディレクター、ジェームズ・キーは、ホンダのパワーユニットが示す高い信頼性に非常に満足していると語り、この状態を維持できればパッケージの開発を効率的に進めていけると大きな期待を示した。
第2回F1プレシーズンテスト3日目、トロロッソ・ホンダはトラブルなく作業を進め、ピエール・ガスリーが169周を走った。この周回数は、パワーユニット時代に入ってからのテスト1日の周回数としては、トロロッソにとって最多の記録であるという。
「ピエールにとってもチームにとってもタフな一日だったと思うが、169周を走り切ることができてよかった。この周回数は、我々チームにとって、現在のパワーユニット・レギュレーションになって以降、プレシーズンテスト1日の走行距離としては最多記録になる」
「午前中はその時のコンディションでの最適なバランスを見つける作業に少し手こずった。これについてはさらに調べる必要があるが、午後にはうまくいき始めた。午前中は、少ない燃料でよりソフトなタイヤを使い、ショートランのテスト、そして、午後はさまざまなレースランのテストを行った。燃料を多く積んでのロングランでは、マシンバランスの面で大きく進歩することができ、ピエールにとっても得るものが多かったと思う」
「午後のセッション終盤には、午前中に得た情報からマシンバランスが改善した状態で再びショートランを行った。シーズン開幕に向けてピットストップの練習を行えたことも、ピットクルーにとっては重要だった」
「ピエールにとってのテスト最終日は、予定していた周回やプログラムをこなすことができて非常に実りあるものだったし、テスト結果から多くのことを学ぶことができた。明日のブレンドン(・ハートレー)の走行も同じように充実したものにしたい」
キーは、ここまでの7日間のテストを通して、ホンダのパワーユニットには一切トラブルが起きていないと語り、トロロッソがこれまで使用したパワーユニットのなかで最も信頼性が高いと称賛した。
「ホンダについては何の問題もない。とてもポジティブな状況だ」とキーはSky F1に対して語った。
「我々が契約した際にはその決断を疑問視する者もいたが、我々は彼らを信頼していた。彼らにはここまでのテストで全く問題が起きていない。素晴らしいことだ」
「ここまで3基のエンジンを使用したが、それが必要だったからではなく、1回目のテストでそれらを使うプランだったからに過ぎない。2回目のテストでは1基のみを使っている」
「今のところ非常に高い信頼性を示している。今の状態が続くことを願っているよ。PU時代が始まってから我々が使用したもののなかで信頼性が最も高いPUだ。だからとても満足している」
「去年の彼らにとって信頼性は大きな問題だった。だから彼らは信じられないほど懸命に対策に当たった。我々にとってはメルボルンでのパフォーマンスより、今は信頼性が必要だ。信頼性さえあれば、開発を進めることができるからね」
「彼らは去年終盤には困難な時期を抜け出し、そしてエンジンを進化させていたと思う。彼らが今の開発ペースを維持するとともに、信頼性に関して必要なすべての情報を学び続けてくれることを、我々としては願っている。今のところ、それができていると思う」