映画『菊とギロチン』の公開時期が7月に決定。あわせて場面写真、コメントが発表された。
瀬々敬久監督の新作となる同作は、関東大震災後の大正時代末期を舞台にした作品。大衆文化が開花すると共に軍事国家への道を進んでいく日本において、農村を中心に盛んだった「女相撲」の力士たちと、格差のない世界を夢見る若いアナーキストたちの物語が描かれる。主人公である女相撲の力士・花菊役に木竜麻生、アナーキストグループ「ギロチン社」の中心メンバーである中濱鐵役に東出昌大、古田大次郎役に寛 一 郎がキャスティング。ナレーションは永瀬正敏が担当。
今回公開された場面写真では、花菊をはじめとする女相撲の力士の面々や、中濱鐵らギロチン社のメンバーの姿、花菊が相撲を取るシーン、中濱が捕らえられている場面、中濱が古田の首を掴む様子などが確認できる。
瀬々敬久監督は「何かを変えたいと映画を志した若い頃、自分はこういう映画を作りたかったのだと初めて思えた」、木竜麻生は「花菊の真っ直ぐなところや、強くなりたいという想いを感じて演じるのにとにかく必死でした」、東出昌大は「変な映画です。ですが、この変な映画を心から愛しく思います」とコメント。
また寛 一 郎は「僕はアナキストの役でしたが、一見非情に見える彼らも意外と繊細で、思想は極端ですが、今の若者と似てる部分があると感じました」、中濱と心を通じ合わせる女力士・十勝川役の韓英恵は「土俵の上では本気で戦い、このヤロゥ、負けるもんか!と本気で思った。私たちは、いつの時代も力強く生きるべきだ。もう戻れない私たちの青春、ぜひご覧ください」とそれぞれコメントを寄せている。
■瀬々敬久監督のコメント
十代の頃、自主映画や当時登場したばかりの若い監督たちが世界を新しく変えていくのだと思い、映画を志した。僕自身が「ギロチン社」的だった。数十年経ち、そうはならなかった現実を前にもう一度「自主自立」「自由」という、お題目を立てて映画を作りたかった。今作らなければ、そう思った。映画は多くの支援があったからこそ完成できた。何かを変えたいと映画を志した若い頃、自分はこういう映画を作りたかったのだと初めて思えた。あとはいざ、世界の風穴へ。そうなれれば本望だ。
■木竜麻生のコメント
花菊の真っ直ぐなところや、強くなりたいという想いを感じて演じるのにとにかく必死でした。
監督をはじめ、この作品に関わった人たちの熱いものがそこにあったと思います。
■東出昌大のコメント
関東大震災後の混沌とした時代を生きる滅茶苦茶な人々の姿が、衣食住足りた現代に生きる我々の閉塞感をぶち破ります。変な映画です。ですが、この変な映画を心から愛しく思います。
■寛 一 郎のコメント
実在の人物をモチーフにバラバラの実話を組み合わせ、フィクションを作り出しているところに面白さを感じて撮影に挑みました。
僕はアナキストの役でしたが、一見非情に見える彼らも意外と繊細で、思想は極端ですが、今の若者と似てる部分があると感じました。
何かをぶっ飛ばせるパワーを持った映画、そこに参加できて本当に嬉しいです。
■韓英恵コメント
腹がよじれる程本気で笑って、本気で喧嘩した日もあった。
土俵の上では本気で戦い、このヤロゥ、負けるもんか!と本気で思った。
私たちは、いつの時代も力強く生きるべきだ。
もう戻れない私たちの青春、ぜひご覧ください。