VLNニュルブルクリンク耐久シリーズが、2018年からSP9=GT3クラスのカテゴリー内で、ブランパンGTシリーズのようなFIAドライバーカテゴライズによる区分化を行うことを発表した。
ニュルブルクリンクを舞台にシリーズ戦で争われているVLNには、2009年からGT3車両を用いたSP9クラスが設けられている。当初はプロドライバーもアマチュアも問わず、混合で多くのジェントルマンドライバーも活躍していたが、昨今はヨーロッパのGT3レースが急激にプロ化しており、特にニュルブルクリンクやスパ24時間レース、ADAC GTマスターズ、さらにブランパンGTシリーズでは、ル・マン24時間やDTMドイツツーリングカー選手権等で活躍するトップワークスドライバーの争いとなっている。
その華やかなドライバーラインアップとプロならではの激しいデッドヒートやバトルでレースが劇的に盛り上がっている一方で、トップドライバーとの経験差により、ジェントルマンドライバーがGT3でレースに参戦すること自体が非常に厳しい状態になっているのが現状だ。
この情勢にともない、VLNではSP9のクラス内をさらに3クラスに区分けし、『SP9プロフェッッショナル(プラチナ&ゴールド)』、『SP9プレミアム(シルバー)』、『SP9マスターズ(ブロンズ)』を設け、それぞれのクラスごとにポイント獲得と表彰をする形式に変更となる。
そのため、SP9に参戦するジェントルマンドライバーにも、各クラスで表彰台に立つチャンスが増えることとなる。また、SPマスターズクラスのドライバーは他の2クラスよりも一戦あたりのエントリー費用が500ユーロ(約66000円)安くなるもの魅力的だろう。
ニュルブルクリンク24時間前の開幕2戦では、VLNのSP9クラスの参戦台数は非常に多いが、24時間レース以降は激減するため、今回のクラス細分化により、シリーズを通してのSP9クラスの台数を増やす目的もあるという。
ただ、このSP9クラスのカテゴリーは5月19~20日に開催されるニュル24時間にも適用されるのかどうかは、現時点では発表にはなっていない。VLNは3月17日に開幕前のテストが行われ、3月24日に開幕戦を迎える。