原田裕規の個展『Kanzan Curatorial Exchange「残存のインタラクション」vol.2 原田裕規「心霊写真/ニュージャージー」』が3月9日から東京・馬喰町のKanzan Galleryで開催される。
原田裕規は山口出身の美術家。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了後、絵画、写真、インスタレーションなど様々形態で作品を発表し、キュレーション、テキストライティング、書籍製作など幅広く活動している。代表的なプロジェクトにクリスチャン・ラッセンや心霊写真を扱ったものがあり、主な著書に『ラッセンとは何だったのか?消費とアートを越えた「先」』などがある。
今回の展覧会は、原田と榮龍太朗が2012年に行なった「心霊写真」展、および2017年の『作者不詳展』に続く『写真シリーズ』の総集編。原田が様々な場所で「発見」した心霊写真を、その手法自体を「ひけらかすように」紹介する「心霊写真編」と、原田がニュージャージーに赴いて撮影した写真を「自ら発見したもの」と思い込み、撮影者の気持ちを想像して書いた「通信」を添えることによって「架空の作者」の創造を試みる「ニュージャージー編」の2つで構成される。原田は同展を実施するにあたりニュージャージーで滞在制作したほか、日本国内で約1年間にわたって古物商や産廃業者として写真を収集してまわったという。
初日の3月9日にはゲストを招いたトークイベントも行なう。さらに、原田にとっては初となる写真集も会場で発表・予約販売される。
なお、関連イベントとして『原田裕規「回顧展」』が3月23日から東京・王子のコ本や honkbooksで開催される。詳細はKanzan Galleryとコ本や honkbooksのオフィシャルサイトで確認しよう。