第2回F1プレシーズンテストの2日目、快晴のスペイン・バルセロナで全10チームが走行を行い、レッドブル・レーシングのダニエル・リカルドが全体のトップタイムを記録した。
リカルドは初めてハイパーソフトを使い、非公式ながらトラックレコードを更新する1分18秒047を記録し、昼過ぎにトップに立った。大部分のドライバーが午後はレースシミュレーションに集中したこともあり、このタイムがこの日の全14人中の最速となった。リカルドは165周と、スペインGPのレースディスタンスの2倍以上にあたる距離を走行、周回数でもドライバー別の最多を記録した。
メルセデスからは午前にルイス・ハミルトン、午後にバルテリ・ボッタスが登場、ともにウルトラソフトタイヤで2位、3位に並んだ。ハミルトンは90周を走り1分18秒400、ボッタスは85周のなかで1分18秒560のタイムを出している。
フェラーリはこの日、キミ・ライコネンを終日走らせる予定だったが、ライコネンが体調不良を訴えたため、午前中は急遽セバスチャン・ベッテルが走行、ライコネンは午後にマシンを引き継いだ。ベッテルは66周を走り、ソフトによる1分19秒541で4位。ライコネンは49周を走行、ソフトで1分20秒242をマークし、9位となった。
ビッグスリーチームのドライバーたちに続く5位につけたのはトロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレー。小さい問題が発生したというトロロッソだが、ハートレーは119周を走り、セッション終了直前にハイパーソフトで1分19秒823を記録した。ハートレーは昼ごろ、ターン12でスピンを喫し、赤旗の原因を作ったが、自力でピットに戻っている。午後にはピットレーン出口でストップする場面もあった。
連日トラブルに悩まされているマクラーレンは、フェルナンド・アロンソが登場したこの日も問題に見舞われ、走行時間を大幅に失うことになった。セッション開始直後はアロンソは順調に周回を重ね、序盤にはタイムシートのトップに立っていた。しかし走行スタートから約2時間後にトラブルが発生。アロンソはターン7でマシンを停止させた。チームは“ささいな”オイルリークの問題が起きたと説明、ルノーエンジンの交換を行うことに決めた。作業には長時間を要し、アロンソがコースに復帰できたのは、セッション終了直前だった。
アロンソのこの日の周回数は57周にとどまり、ハイパーソフトでの1分19秒856で全体の6位となった。
ルノーは午前にカルロス・サインツJr.、午後にニコ・ヒュルケンベルグを走らせた。サインツJr.はミディアムでの1分20秒042で7位、ロングランに集中したヒュルケンベルグはスーパーソフトでの1分20秒758で11位となった。ふたり合計で190周を走りこみ、ルノーはチーム別では最多周回を記録している。
ハースのロマン・グロージャンが8位。オイルリークのトラブルが発生したため、修復に時間を取られ、周回数は78周にとどまった。グロージャンの自己ベストタイムは、ソフトでの1分20秒237だった。
ウイリアムズはこの日もレースドライバーふたりを走らせ、ランス・ストロールが午前、セルゲイ・シロトキンが午後を担当した。トラブルのため走行スタートが遅れ、午後には電気系の問題が発生したが、ストロールは63周を走り、ソフトでの1分20秒349で10位。シロトキンは80周のなかでソフトで14位タイムとなる1分22秒350のタイムを出した。
フォース・インディアのエステバン・オコンはトラブルに阻まれることなく130周を走りこんだ。ソフトでの1分20秒805でタイム上は12位だったが、オコンはマシンのペースにポジティブな感想を述べている。
ザウバーのシャルル・ルクレールは13位だった。ルクレールは160周と、最多リカルドに次ぐ距離を走行、スーパーソフトで1分20秒919をマークした。セッション終了直前にルクレールはターン12でコースオフ、そのままこの日の走行を終了している。