2018年03月06日 22:22 弁護士ドットコム
今国会で改正が見込まれている動物愛護法について考える院内集会が3月6日、東京・永田町の衆議院第2議員会館で開かれた。認定NPO法人アニマルライツセンターの岡田千尋さんは、「(現行法から)取り残されて苦しんでいる動物がなくなるよう努力することが、動物を飼養・管理する人間の責務だ」と訴えた。
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院内集会を主催したのは、NPO法人動物実験の廃止を求める会(JAVA)、PEACE、アニマルライツセンター。この3団体が「すべての動物を守れる法律を」と呼びかけた国会請願署名には10万人以上からの賛同を得られたという。第一種動物取扱業(営利業者)の規制強化のほか、繁殖制限や罰則強化、実験動物・畜産動物に関する規制の必要性なども訴えている。
アニマルライツセンター代表理事の岡田さんは「家庭動物とくらべて、実験動物や畜産動物、展示動物などについて議論がまだ不足している」と指摘。2020年東京五輪を見据えて、「先進国として、一部の動物だけを守り、ほかの動物を守らない法律であってよいはずがない」と強調した。
公益財団法人動物環境・福祉協会Eva理事長で、女優の杉本彩さんも登壇。家庭動物に関するこれまでの議論について報告する中で、「ペット流通は目をそむけたくなる実情がある。動物福祉が不足している。流通にのらずに闇で処分されている動物もいる。繁殖業者については、登録制では不十分で、免許制の導入が検討されるべき課題だ」と述べていた。
(弁護士ドットコムニュース)