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日本企業サイバーダインがロボットスーツ「HAL」を使った治療事業を米国で開始

2018年03月06日 22:02  Techable

Techable

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身体機能の改善を目的とするサイボーグ型ロボットを開発しているサイバーダイン(本社・茨城県つくば市)は、同社のロボットスーツ「HAL(医療用下肢タイプ)」を使った治療事業を米国フロリダ州で開始した。

全米有数のリハビリテーション医療グループBrooks Rehabilitationと合弁会社を設立し、同州にサイバニクス治療センターをオープン。今後は同州を拠点に、全米展開も目指す。
・信号をキャッチして歩行
治療センターでは、脊髄損傷で下半身が麻痺した患者にHALを使った歩行機能のトレーニングを提供する。

HALは、装着者の意思を読み取り、その意思に基づいて歩行をサポートするというかなり高度なロボット。つまり、装着者が「右足を前に出したい」と思うだけで、その生体電位信号をHALがキャッチし、その通りに動かす。

このトレーニングを続けることで、信号の活性化が起こり、最終的には患者の歩行機能の改善が期待できるのだという。つまり、「もう歩けない」と諦めかけていた人に、再び自分の足で歩けるようになるという希望を与え、実際の効果を伴う治療なのだ。
・昨年12月FDA承認
HALは昨年12月、米国食品医薬品局(FDA)に医療機器として承認され、今回はこれを受けて治療事業の開始となった。

合弁会社へはサイバーダインが66.7%、Brooks Rehabilitation が33.3%を出資。Brooks Rehabilitationは全米最大級のリハビリ病院などを展開していて、今後はBrooks Rehabilitationのネットワークなども活用しながら全米での営業を展開していく方針という。

サイバーダイン