レッドブルF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、フェラーリがF1を離脱してF1に対抗する新たなチャンピオンシップを設立するかもしれないという説に関し、その見込みはないとの考えを示した。
その可能性を提起したのは、前F1最高権威者のバーニー・エクレストンだ。しかしホーナーは、実際にそのようなことが起きるとは考えられないと主張した。
「コンコルド協定の更新のたびに、別シリーズ設立の話が持ち上がっていたことをバーニーは知っている」とホーナーはSky Sportsに述べた。
「私はF1に関わって14年になるが、協定の更新のタイミングのたびに別シリーズについての議論が出てくるのだ」
「そのようなことはいまだ実現していないし、現時点で実現するとも思わない。F1は今も、そしてこれからもモータースポーツの最高峰なのだ」
フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネは、F1新オーナーのリバティ・メディアが提案している2021年以降の技術的方向性に不満を持っている。そのため、F1からの撤退の可能性を示唆し、繰り返し警告を発している。
この問題については、メルセデスもフェラーリの考えに同調するのではないかと、ホーナーは懸念を表明した。
「この数年、フェラーリとメルセデスは非常に強固な関係性を築いてきている。両者を見分けるのが難しいときもあるくらいだ」とホーナーは語り、以下のように続けた。
「この頃ではメルセデスとフェラーリはひとつのチームとして動いている。最近では、互いの新車発表などを配信するようなことさえしているのだ!」
メルセデス・モータースポーツのトップであるトト・ウォルフは、マルキオンネの最近の批判にも一理あると、以前Sky Sportsに対して語っている。
「セルジオが語っていることの多くについて、私もまったく同感だ。それは我々の立場を鑑みたものだ」
しかしながらウォルフは、フェラーリが率いるかもしれない対抗チャンピオンシップにメルセデスは関心はないと主張した。
「我々はF1に専念している。F1は我々の共同基盤であり、うまく運営されれば誰もが恩恵を受けることができる」とウォルフ。
「一部の事柄に対して我々は批判も述べているが、それはF1に成功してほしいからだ。この基盤に多くの投資をしている。長年にわたって成長してきた重要なグローバルスポーツであり、我々は責任を感じているのだ」
「我々はF1に集中している。F1とFIAの経営陣に対して、問題解決のため最大限の支援をしている。ショーを改善し、F1を素晴らしいものにするために」
「これこそが我々の、明確な最優先事項でなければならない」