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富士スピードウェイでスーパー耐久公式テスト開催。24時間に向けた夜間走行も

2018年03月03日 22:12  AUTOSPORT web

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夜間練習走行が行われたスーパー耐久富士公式テスト
3月3日、富士スピードウェイで2018年の開幕に向けたピレリ・スーパー耐久シリーズの公式テストが行われ、4セッションに渡り走行が重ねられた。ST-XクラスではKONDO RACINGの24号車ニッサンGT-RニスモGT3が1分39秒365というトップタイムをマークしている。また、19時からは富士24時間に向けた夜間練習走行も行われた。

 3月31日~4月1日に鈴鹿サーキットで開催される第1戦に向け、いよいよシーズンが本格的に始動したスーパー耐久。この日富士スピードウェイで行われた公式テストはST-XからST-5まで合計40台のマシンが集まり、今季から導入されるピレリタイヤを装着し1時間ずつのセッションを3回、そして5月31日~6月3日に行われる富士24時間に向けた夜間練習走行が19時から行われた。

 この日の富士スピードウェイは晴天に恵まれ、行われた3本の走行はいずれも大きなクラッシュはなく、レッドフラッグは一度も出ないままセッションは進んでいった。

 7台が参加したST-Xクラスでは、走行1回目はENDLESS SPORTの3号車ニッサンGT-RニスモGT3が1分30秒540で最速。KONDO RACINGの24号車GT-Rが2番手、GTNET MOTORSPORTSの99号車GT-Rが3番手と、GT-R勢がトップ3を占めた。ただ、2回目はD'station Racingの777号車ポルシェ911 GT3 Rが1分40秒702で最速。今季からスーパー耐久に参戦するフェニックスレーシング・アジアの83号車アウディR8 LMSが続いた。

 陽が傾き始めた3回目は、ふたたびKONDO RACINGの24号車GT-Rが1分39秒365までタイムを縮め最速に。GTNET MOTORSPORTSの99号車GT-Rが2番手に続いた。3番手にはフェニックスレーシング・アジアの82号車アウディがつけている。フェニックスレーシング・アジアは3セッションとも好タイムをマークしており、ST-Xでは注目の存在となりそうだ。

 2台が参加するST-1では、3セッションともD'station Racingの47号車ポルシェ911 GT3 Cupが最速。aprの31号車ポルシェは、走行3回目のみのコースインとなった。また、3台のアウディ RS3 LMSが参加したST-TCRでは、走行1回目こそAudi Team DreamDriveの45号車が最速となったが、走行2回目、3回目はAudi Team DreamDriveの75号車がトップタイムとなった。

 4台が参加したST-2クラスは、走行1回目はシンリョウレーシングチームの6号車ミツビシ・ランサー・エボリューションXが最速。走行2回目、3回目はTOWAINTEC Racingの59号車スバルWRX STIがトップタイムをマークした。ST-3クラスは、走行1回目、3回目はTRACY SPORTSの38号車レクサスIS350がトップタイム。2回目は埼玉トヨペットGreen Braveの52号車マークXがベストとなっている。

 ST-4は、小林自動車の58号車ホンダ・インテグラ・タイプRが走行1回目、2回目の最速に。3回目はTOM'S SPIRITの86号車トヨタ86がトップタイム。ただ、今季も他にENDLESS SPORTSやT's CONCEPT等有力エントラントにより、ST-4は激しい戦いが展開されそうだ。また、ST-5はチームBRIDEの4号車ホンダ・フィットとJ'S RACINGの70号車フィットが首位を分け合っている。

 3回の走行終了後、スポーツ走行とコースメンテナンスをはさみ、19時からスタートしたのは夜間練習走行。ただこの走行には参加せず撤収したチームや、途中で走行を切り上げるチームも多数みられた。今回の走行に向けては、富士スピードウェイには夜間走行用の照明がコース内に14カ所設置されたほか、フラッグを示すLEDのボードも設置されている。

 1時間30分の夜間走行だが、途中ST-5クラスのLOVE DRIVE RACING with NATSの78号車ロードスターがクラッシュし、赤旗に。その後オイル処理があった後、再度赤旗が提示されている。

 走行を終えた複数のドライバーに話を聞くと、「(1月に参戦した)ドバイ24時間よりも全然いい(荒聖治)」という声もありつつも、夜間走行が初めてのドライバーや、追加ライトをまだつけていないマシンのドライバーたちからは「暗い。全然見えない」という声が多く聞かれた。また、「ジェントルマンドライバーにはちょっと厳しいコーナーがいくつかあった」という声も。

 ただ、今回は24時間に向けた課題を出すことが重要なテスト。サーキット、そしてチーム側で今後本番までに対策がされていくはずだ。夜の富士スピードウェイを走るS耐マシンたちの姿は、なかなか幻想的なものとなった。