食品の加工機械を製造・販売するサタケ(広島県東広島市)は、7月1日~8月11日の5週間に渡って、金曜日~日曜日が休みの週休3日制を実施する。昨年に続き、5週間だけの試験的な実施だが、いずれは完全週休3日制にするつもりだ。
同社は「社員と家族を幸せにする」ために、これまでも社内保育室を設置したり、男性社員の育児休暇取得を奨励したりしてきた。そうした施策の1つとして週休3日制の導入を進めているという。
「無駄を省き、効率的に働くようになった」「愛社精神が湧いてくる」
昨年は、土曜日から月曜日の週休3日制を5週間に渡って試験的に実施した。社員からは、
「家族と出かけられた」「広島カープの試合を見ることができた」「トレーニングできた」
といった反響があったという。しかし営業職など約2割の社員は、顧客との打ち合わせなどで休むことができなかった上、週明けの月曜日は連絡や問い合わせも多い。そこで今年は金曜日~日曜日に実施することにした。
週休3日制にして、売り上げが落ちないのか。同社の広報担当者は、「売上も利益も上がっている」という。
「週休3日制を試験的に導入する前に、各部門から数人選び、計400人の社員を対象に仕事内容の調査を実施しました。すると社内での会議や、会議に向けたプレゼン資料の作成など、不要不急の業務が約3割もあることがわかったのです。業務を効率化し、無駄を省くことで、5週間の週休3日制を実現しています。取引先にも事前に伝えており、大きな支障は出ていません」
週休3日制とはかなり大胆な試みだが、生産性の向上やモチベーションアップにつながっているようだ。
「会社が社員のことを考えてくれていると思うと、愛社精神や忠誠心が湧きます。また週休3日を実現するために、無駄なことをやめようと常に心掛けているので、効率的に働けるようになったと思います」