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STCC:ラリークロス王者クリストファーソンが契約延長、父のチームでフル参戦へ

2018年03月02日 13:21  AUTOSPORT web

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2017年にTCR規定へと移行したSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権
2017年のWorldRX世界ラリークロス選手権王者であり、昨季もSTCCスカンジナビアン・ツリングカー選手権にスポット参戦したヨハン・クリストファーソンが、彼の“ファミリーチーム”であるクリストファーソン・モータースポーツ(KMS)と再契約。2018年はSTCCにフル参戦することを決めた。

 新たにSTCCルーキーであるヒューゴ・ネルマンをチームメイトに迎え、父トミーの運営するチームから2012年以来のSTCCフル参戦を発表したクリストファーソンは、2017年シーズンと異なりWorldRXとのカレンダーバッティングがないことから、パートタイム参戦ではなくWorldRX、STCCの完璧な“二足のわらじ”状態で、2018年は双方のチャンピオンシップにフル参戦することが可能となった。

「これで本当の意味で、STCCのセカンドシーズンを迎えることができた」と喜びを語ったクリストファーソン。

「昨季はシーズンに臨むのにわずか半日ほどのテストしかこなせなかった。でも今、僕らは新たなシーズンに向け必要なだけの準備をする期間を得て、ドライビングの確かな基準を作ることができそうだよ」

 一方、KMSと新たに契約を結んだ18歳のネルマンは、2017年にウエスト・コースト・レーシング(WCR)のジュニアチームからフォーミュラSTCCノルディックに参戦。年間11勝を挙げてシリーズチャンピオンを獲得するなど、その才能の片鱗を見せつけた。

 その年間表彰式の際に、2018年のSTCC参戦に意欲を見せていたネルマンは、新たにトップチームのKMSと1年契約を結び、ツーリングカー選手権ルーキーとして戦う道を選んだ。

「フォーミュラーカーをドライブしてきた2年間を経て、スウェーデン国内外のあらゆる可能性と提案を考慮してきた。その上で、一番有効なオプションは何かを重視したんだ」とネルマン。

「昨年TCRマシンをテストして、STCCに参戦することがスウェーデンでキャリアを築いていく上で正しい選択肢であるとの決断を下した」

 一方、昨シーズンにSTCCルーキーとして戦い、クリストファーソンのチームメイトを務めたフレデリック・ブロムステッドは、2018年のSTCCには参戦しない意向を示した。

 シーズン2勝8度の表彰台を獲得しドライバーズランキング4位の成績を収めるなど、2017年は印象的なSTCCルーキーイヤーを過ごした現在26歳のブロムステッドは、新たにドイツに渡り、2018年はアウディスポーツ・アプト・TTカップに参戦する。

「僕はふたたびヨーロッパで戦いたいという強いモチベーションが湧いた。故郷のスウェーデンで成功を収め、STCCでは本当に快適なシーズンを過ごしたからこそ、今はふたたび海外で厳しい戦いに身を投じたいと思っている」とブロムステッド。

 また同様に、昨季開幕前は「クリストファーソン欠場ラウンドの代役」としての契約ながら、タイトル争いを展開する大活躍を演じたことで、KMSが3台目のマシンを投入してシーズン最終戦までのフル参戦を勝ち取った大ベテラン、フレデリック・エクブロムの去就も未発表のままとなっている。

 その他の動きとして2017年に新規参戦を果たし、KMSや強豪WCRに続くチームズランキング3位につけたブリンク・モータースポーツが、今季も引き続きアウディRS3 LMSの2台体制でのエントリーを表明。

 ドライバー兼代表を務めるトビアス・ブリンクと、9度のトップ10フィニッシュを記録したミッケ・オーソンのドライバーペアリングを継続する。

 そのブリンクは昨季を振り返り「2017年は戦える武器さえ揃えば、STCCでトップレベルでの戦いが可能だと理解できた。シーズン後半はチームデベロップも進み、力強いステップを踏むことができた。我々自身のレベルが向上した2018年は、トップチームに一泡吹かせるチャンスだと確信している」と、新シーズンへの期待を語っている。