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北米中心のGRC、2019年に欧州シリーズ発足。“キング・オブ・ラリークロス”決定戦も

2018年03月02日 11:42  AUTOSPORT web

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これまで北米を中心に開催されてきたGRC。2019年には欧州シリーズ、そして統一戦が開催される
北米中心のラリークロス、GRCレッドブル・グローバル・ラリークロスは3月1日、2019年にワンメイククラスのプラチナムクラスを発足させること、またヨーロッパでGRCの新シリーズを立ち上げることなどを明らかにした。

 GRCは先日、これまで最上位クラスを担ってきたスーパーカークラスを下位クラスのGRCライツを基準とした『GRCゴールドクラス』に変更すると発表。この際、新たに発足させる『GRCプラチナムクラス』を最上位クラスに据えるとしていた。

 今回、概要が明かされたGRCプラチナムクラスは、オーストリア拠点のMJPレーシングが手がける共通エンジンやスーパーカークラスより軽量なチューブフレームシャシーを採用。

 イニシャルコストとランニングコストを引き下げるとともに、「これまでに見たことのない性能と耐久性」を兼ね備えた車両で争われるという。

 このGRCプラチナムクラスはマニュファクチャラー、プライベーターのどちらにも門戸が開かれており、より多くのドライバー、世界中のファンから支持を集められるとしている。

 当初、このGRCプラチナムクラスは先日GRCが導入を表明していた電動ラリークロスで争われるクラスになるとみられていたが、その点について言及はなし。ただ共通エンジンが導入されることを踏まえると、従来同様の内燃機関を持ったクラス、あるいはハイブリッドクラスになる可能性が高そうだ。

 あわせて2019年のシリーズ立ち上げがアナウンスされた『GRCヨーロッパ』は、その名のとおりGRCの欧州シリーズに位置づけられるもので、開催初年度は8~12イベントで構成される予定。

 GRCヨーロッパ発足にあわせて、北米中心のGRCは『レッドブルGRCアメリカズ』に改称されるほか、両シリーズのランキング上位者で争われるグランドファイナル、『GRCチャンピオンズカップ』も開催される。

 GRCのコリン・ダインCEOは「GRCプラチナムクラスの導入は、ラリークロスの新たな未来を切り拓くものだ。この次世代マシンは、(現行車より)性能が高いにもかかわらず、手頃な価格になる」とコメントした。

「我々の目標はドライバーやチームがスキルを存分に発揮できるよう、バトルをよりオープンなものにすることだ。また、GRCチャンピオンズ・カップを開催することで、北米と欧州の優秀なドライバーのなかから“キング・オブ・ラリークロス”を決定できる」

 GRCプラチナムクラスの車両製作のほか、GRCヨーロッパにも関わるMJPレーシングのマックス.J.プチャーCEOは「私たちはGRCと、ラリークロスへかける情熱を共有している」と語った。

「お互いに最高なマシンの作り方、エキサイティングなレーシングフォーマットの作り方を熟知している。そして現行のスーパーカーレギュレーションでは充分な資金がなく、その才能を発揮できない才能豊かなドライバーやチームが多くいることも把握している」

「ラリークロスのファン層が拡大するにつれ、よりアクションの多いレースやお気に入りのドライバーを見つけたいという声が多くなっている。GRCヨーロッパのスタートを楽しみにしているし、これによりGRCチャンピオンズカップに期待の星を送り込めると考えている」

 GRCは今後数カ月のうちに、GRCプラチナムクラスとGRCヨーロッパの詳細をアナウンスするとしているほか、GRCプラチナムクラスに関しては2018年10月27~28日にイギリス・リッデンヒルで開催されるGRC最終戦でデモレースを実施する方針を明かしている。