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窪田正孝、人気の秘密とは? 近年の出演作にみる、“変化”と“魅力”を考察

2018年03月02日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 現在放送中のドラマ『アンナチュラル』(TBS系)に出演している窪田正孝が人気を博している。窪田は、2006年に『チェケラッチョ!! in TOKYO』(フジテレビ系)で初主演を務め俳優デビューを飾った。深夜ドラマへの出演という役者道のスタートから、NHKの大河ドラマ、朝ドラへの出演が知名度が上げ、その後も各局のドラマ、映画へのメインキャストとしての登場を果たしている。


参考:【画像】『アンナチュラル』に出演中の窪田正孝


 『HiGH&LOW』シリーズ、『アンナチュラル』と、窪田の演技に賛辞を贈るライターの西森路代氏は、その魅力について次のように語る。


「『アンナチュラル』の久部六郎役では、ラボに来た新米アルバイトということで、視聴者と一緒にUDIラボのことを知っていくような役割を担っていて、しかも、六郎の変化が物語の変化ともリンクしているようなところがあります。台詞だけでは伝わらない、六郎の心情をさりげない表情で見せてくれている。本作には“恋愛ドラマ”の要素はありませんが、六郎がミコトに寄せる恋とも言えない好意を、窪田さんはとても丁寧に表現している。六郎が初めて「ミコトさん」と呼ぶときのごまかし方はたまらなかったです。『HiGH&LOW』や、『東京喰種トーキョーグール』など、アクションにも秀でた俳優として知られていますが、心の機微を表現できる役者としても素晴らしいものを持っていると感じます。その演技力を誰もが認めていると思うのですが、窪田さん本人には演技力に溺れている感じが一切しません。常に自然体のままでいられる窪田さんは、同世代の俳優の中でも確実に窪田さんにしかない存在感を確立していると思います」


 これまで、数々の出演作で窪田をインタビューしているライターの磯部正和氏は、『THE LAST COP/ラストコップ』(日テレ×Hulu)以降の、表舞台での彼の対応の変化を語る。


「『THE LAST COP/ラストコップ』をきっかけに、舞台挨拶やインタビューの場、バラエティ出演時など表舞台での発言に変化を感じます。映画『東京喰種トーキョーグール』のインタビューの際にも、冗談を言ったりして場の空気を盛り上げたりと、メディア対応でサービス精神旺盛な姿が見られました。『THE LAST COP/ラストコップ』で窪田さんが演じた望月亮太は、スタートの段階では真面目なオタク系男子でしたが、完全にめちゃくちゃな役に変わっていきました。そんな役作りの面も含め、現場でいろいろな部分を主演の唐沢寿明さんから引き出してもらった影響が強いのかなと感じています。


 『アンナチュラル』でも、繊細な部分と、肝がすわっているような二面性も立体的に表現しており、共演者からの信頼が厚いようです。役者としての今後の活躍が、とても楽しみです」


 窪田は、2015年に出演した『しゃべくり007』(日本テレビ系)にて、それまでの役者人生のなかで転機となった作品として、19歳で主演を務めたドラマ『ケータイ捜査官7』(テレビ東京系)を挙げ、当時のオーディションで三池崇史監督に「10年後に窪田を選んだ理由がわかる」と言われたことを明かしていた。「三池さんの言葉を胸に、今年27歳になるのであと3年。少しでも選んでもらったことを悔いのないように、間違ってなかったと証明したい」。当時の10年後である現在、29歳の彼の活躍を見ても、その発言が立証されているようだ。


(大和田茉椰)