ネッツトヨタ東京は3月1日、東京都内で2018年モータースポーツ活動発表会を開催。このなかで元スピードスケート選手で長野五輪金メダリストの清水宏保さんがTOYOTA GAZOO Racing Netz Cup Vitz Raceに参戦すると発表した。
ネッツトヨタ東京は、2013年から本格的なモータースポーツ活動を展開。これまでTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceやヴィッツレース、ラリー競技などに参戦。
また、競技への参加だけでなく、ファミリー層向けのイベントや各レースの観戦ツアーなどを開催し、モータースポーツやクルマの魅力を発信する活動を行っている。
そんなネッツトヨタ東京は2018年も参加型モータースポーツに幅広く参戦。86/BRZレースでは脇阪寿一を、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジでは塚本奈々美などを起用して参戦する。
そして、トヨタ・ヴィッツのワンメイクで争われるヴィッツレースでは驚きのドライバーが登場することになった。オリンピック金メダリストの清水さんが参戦することになったのだ。
清水さんは1998年長野オリンピックのスピードスケート500メートルで金メダル、1000メートルで銅メダリストを獲得した元スピードスケート選手。先日閉幕した平昌オリンピックでは、連日テレビでコメンテーターや解説員を務めていた。
そんな清水さんは現役時代からレースを観戦していたというほどクルマ好き、モータースポーツ好き。以前からレーシングドライバーに憧れがあったと言い、2017年7月にはヴィッツレース北海道シリーズに参戦すると予選4番手を獲得する好走で、メダリストとしての能力を発揮した。
2018年はヴィッツレース関東シリーズを主戦場に、スケートリンクからサーキットに舞台を移し、ふたたび速さを競うことになった。
■「レースの緊張感や集中の高め方はオリンピックに似ている」
「レースに憧れがありましたし、モータースポーツが大好きでした」と清水さん。
「以前からレースが大好きで、GTなどを現役時代から見に行っていました。(スピードスケートとモータースポーツの)関連性と言われると難しいですが、スピードスケートを滑りながら、レーサーになったような気分で戦っていました」
「スピードスケートは時速60キロしか出ないんですけど、体感速度はあります。それを(レースに)つなげるのは難しいかもしれませんが、現役時代の経験を生かすことができたらなと思います」
「また、現役を退いてから『清水さん』と呼ばれていたのが、『清水選手』と呼ばれるのもうれしいですね」
「初レースで味わった緊張感やレースへ向けての集中の高め方などが、オリンピックでのレースに似ていました。現役時代、スケートをやっていたときの感覚とまったく同じで、(現役時代に)戻ったような気分になりました」
「周りに迷惑をかけないようにしながら、ひとつでも上を目指して頑張りたいと思います」
2018年はスケート選手のモータースポーツ参戦が続いており、1月には、フィギュアスケート元日本代表の小塚崇彦さんが埼玉トヨペットGreen Braveから86/BRZレースへ参戦することを発表している。氷上からサーキットに舞台を移したふたりは、どんなパフォーマンスをみせるだろうか。