トップへ

ブランパンGTアジアに挑むBMW Team Studieが富士でM4 GT4をシェイクダウン

2018年02月28日 15:52  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

富士スピードウェイでシェイクダウンされたBMW Team StudieのBMW M4 GT4
2月27~28日の2日間、2018年からブランパンGTシリーズ・アジアに挑戦するBMW Team Studieが、2台のBMW M4 GT4をシェイクダウンさせた。2台ともに大きなトラブルもなく順調に走行を重ね、タイムも良好なものが記録された。

 2017年までスーパーGT300クラスに参戦していたBMW Team Studieは、今季新たにアジアで盛り上がりをみせているブランパンGTシリーズ・アジアのGT4クラスに挑戦する。近年GT3カテゴリーは費用が高騰しており、ジェントルマンドライバーたちの関心はヨーロッパやアジアを中心にGT4に移りはじめているが、メーカー制作のマシンとして日本に初めてGT4を入れたのがBMW Team Studieだ。

 27日から富士スピードウェイで走行を開始したM4 GT4は、カーナンバー81と82を装着。ホワイトのボディにチーム名とM4 GT4のロゴ、そして『BMW Japan』、『M PERFORMANCE PARTS』、『DIXCEL』のロゴを付けているが、それ以外はホワイトのままだ。

 M4 GT4は外観こそフロントのリップスポイラーやリヤウイング等が目立つのみで、エンジンルーム等も市販車然としているが、鈴木康昭チーム代表によれば「中身はレーシングカーとしてすごく完成されている」という。ロールケージはもちろんだが、M6 GT3と同じシート、カーボン製のインパネ等、コストを考慮しながら、うまく作られている印象だ。

 この日はセッティングを作るために、2017年にチームに所属した荒聖治がM4 GT4をドライブしている。荒によれば、M4 GT4は「市販車のM4を、メーカーがきっちりレーシングカーとして作った印象ですね。乗りやすい」という。

「ターボエンジンの中間トルクもあるので、コーナーの脱出もパワー感があるし、BMWの持ち味であるバランスもある。市販のM4と違うのは、グリップが高いのと、レース用のブレーキがついているので、強く踏まなければならないところですね」

「性能調整等、いろんなテーマはあると思いますが、扱いやすいですし、トラクションコントロールやABSもついている。幅広い人が乗れるカテゴリーだと思います」

 この日、2台のM4 GT4は順調に走行を重ね、荒のドライブで昨年富士で開催されたブランパンGTアジアのGT4ポールタイムを大きく上回るタイムもマークされたが、ブランパンGTシリーズ・アジアのGT4クラスはFIAドライバーカテゴライズのうち、ブロンズのドライバーしかレースに参戦することができない。そのため、ゴールドである荒は参戦することができないのだ。

 そのためBMW Team Studieの2台のM4 GT4をドライブするのが誰なのか注目されるところだが、この日は荒とともに、アジアのジェントルマンドライバーが複数人、そしてなんと、木下隆之と砂子塾長という大ベテランが乗り込んだ。

 鈴木代表によれば、正式なドライバー発表は近日中に行われるとのことだが、トップドライバーとして活躍してきた木下と砂子が乗り込むとなれば、ある意味GT4では“反則級”といえるかもしれない。ドライバーの顔ぶれとともに、ブランパンGTアジアという新たな舞台で、チームがどんな活躍をするのか、大いに楽しみなところだ。