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北米ラリークロスGRC、最高峰クラスをワンメイク車ベースに転換。「ドライバー主体」に回帰

2018年02月28日 11:12  AUTOSPORT web

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GRCのドライバー育成クラスを担ってきたGRCライツ。新設のゴールドクラスは、このワンメイクマシンを発展させた車両で争われる
北米を中心に開催されているラリークロスシリーズ、GRCレッドブル・グローバル・ラリークロスは2月27日、2018年シーズンから『レッドブルGRCゴールドクラス』を新設すると発表した。

 新たに登場するゴールドクラスは、2017年シーズンまで最高峰クラスを担ってきたスーパーカークラスを置き換えるもので、その下部クラスとして争われてきたGRCライツを発展させたものになる。

 GRCライツはドライバー育成クラスに位置づけられており、これまでスウェーデンに拠点を構えるオルスバーグMSEが開発したワンメイク車両で争われてきた。育成クラスとは言え、そのマシンパワーは300馬力以上を誇り、スーパーカークラスと同様、激しいバトルが繰り広げられている。

 新設されるゴールドクラスは、そんなGRCライツのボディワークやメカニカル面に手を加えた新型マシンで争われる。これまでスーパーカークラスは各メーカーが独自に車両を開発してきたが、これが廃止される格好だ。

 過去3シーズン、スーパーカークラスではフォルクスワーゲン・アンドレッティのフォルクスワーゲン・ビートルが圧倒的な速さでシリーズを制圧。ほかのドライバーやマシンが勝利しにくい状況となっていた。

 GRCのCEOを務めるコリン・ダインは「ゴールドクラスの導入により、ラリークロスをドライバー主体のレースに戻したい」と、新クラス発足の意図を明かす。

「より近代的なラリークロス車両を用意することで、ゴールドクラスはドライバーのスキルにスポットを当て、よりダイナミックで見ごたえあるレースが展開するものになるだろう」

 なお、GRCは2019年シーズンから電動ラリークロス車両で争われる新クラス『プラチナクラス』発足の構想を表明済み。今後はプラチナクラスとゴールドクラス、バギー車両で争われるポラリスクラスの3クラスでシリーズが構成されることになる。

 そのプラチナクラスについて、GRCは週内にマシンの概要をアナウンスするとしている。