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レバノン出身監督の経験が基に アカデミー賞外国語映画賞ノミネート『ジ・インサルト』今夏公開

2018年02月28日 10:02  リアルサウンド

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 第90回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作『ジ・インサルト』が、今夏公開されることが決定した。


 本作は、クエンティン・タランティーノ監督のアシスタント・カメラマンという経歴を持つ、レバノン出身のジアド・ドゥエイリ監督の最新作。キリスト教徒であるレバノン人男性がパレスチナ難民の男性との口論で侮辱を受けたことが裁判沙汰へと発展し、やがて全国的な事件へと展開していく、監督自身の経験が基になっている。


 昨年、ヴェネチア国際映画祭に出品され、主演のカメル・エル=バシャが最優秀男優賞を受賞。AFIフェストの観客賞ほか、世界中で絶賛を受け、先日ノミネーションが発表された第90回アカデミー賞では、レバノン映画史上初の外国語映画賞にノミネートされた。 昨年、レバノン国内で上映されると、公開初週の映画動員の約半数を占める動員を記録し、3週連続興収第1位の大ヒットを達成した。


 ドゥエイリ監督は内戦下のレバノンで育ち、20歳で渡米。アシスタント・カメラマンとして、タランティーノ監督作『レザボア・ドッグス』や『パルプ・ フィクション』などに参加。その後、カンヌ国際映画祭監督週間でも上映された『西 ベイルート』で監督デビューした。フランス社会におけるアラブ系フランス人を描いた『Lila dit ça(原題) 』、イスラエル人俳優を起用し、イスラエルで撮影を行ったため、政府によりレバノン国内での上映が禁止された『The Attack(原題)』など、センセーショナルな話題作を精力的に発表し、国際的に高く評価されている。なお本作は、ドゥエイリ監督の4作目の長編作品となる。(リアルサウンド編集部)