舞台『コインロッカー・ベイビーズ』が7月11日から東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される。
2016年に初演された同舞台の原作は、村上龍の同名小説。原作は1970年代に複数件起こった「コインロッカー幼児置き去り事件」に着想を得て執筆されたもので、コインロッカーに置き去りにされ、双子の兄弟として育てられた少年キクとハシの姿を描いている。
主人公キク役とハシ役は、2016年に引き続き橋本良亮(A.B.C-Z)と河合郁人(A.B.C-Z)がキャスティング。今回は初演当時の「お互いの役に挑んでみたい」という2人の思いが実現し、公演日によって役が入れ替わるダブルキャストとなる。また、初演に続きハシのパートナーとなるニヴァ役をシルビア・グラブ、ハシを歌手として育てるプロデューサーD役をROLLYが演じ、さらにアネモネ役で山下リオが新たに加わる。脚本と演出は木村信司が担当。チケット情報などの詳細は後日発表予定だ。
橋本良亮は初演時を振り返り「公演初日から『この役は他の人にやってほしくない』と思っていましたし、『ハシができるのは僕だ』と自信を持っていました」とコメント。ハシ役も演じる今回の再演については「セリフも歌のハモリも二人分覚えないといけないので怖い部分もありますが、お客様に『橋本はキクも出来るんだぞ!』とアピールできるように頑張ります」と意気込みを語っている。
河合郁人は「ファンの方たちもキクのような役の河合郁人が好きなようで、以降、色んな役を演じていてもキクと比べられるほどに影響力がありました」と初演時を振り返り、「前回よりもパワーアップした『コインロッカー・ベイビーズ』を見せつつ、『河合郁人とはこんなにも色んな事ができるんだ』という発見も見られるような作品にしていきたいと思いますので、チーム一丸となって頑張ります」と述べている。
舞台は東京公演後、8月11日、12日に愛知・豊中市立文化芸術センター、8月18日、19日に富山・オーバード・ホールで上演される。
■橋本良亮(A.B.C-Z)のコメント
・2016年初演時の思い出について
初演をご覧頂いた方からは「(原作に登場する)ハシは橋本君だったんだね」と、「それほどハシ役に入り込んでたね」と言って頂き、自分の中でも手ごたえがありました。公演初日から「この役は他の人にやってほしくない」と思っていましたし、「ハシができるのは僕だ」と自信を持っていました。それこそ、後輩がやっているのなんて絶対に観たくないです(笑)。
初演で演じたハシは、すごくネガティブで常に落ち込んでいる役だったので、ハッピーなシーンがなくて演じていても本当につらく、いい意味で楽しかったシーンはなかったです。稽古場でも、演出の木村信司さんを筆頭に皆さん熱い方ばかりだったので、ケンカしたり意見がぶつかったりしながらも、刺激をいっぱい受けて、最終的にいい作品に仕上がったと思います。
・再演が決定した時の感想について
最初に再演の話を聞いた時は、生意気かもしれませんが「やっぱりそうだよな。再演もするし、演じるのはこの二人だよな」と思いました。それほど自信がありましたが、一方で「またできるんだ」とホッとしました。
今回はハシだけでなく、キクも出来るのが本当に楽しみです。キクはハシとは全く逆のキャラクターなので気持ちの入れ替えが大変だと思います。セリフも歌のハモリも二人分覚えないといけないので怖い部分もありますが、お客様に「橋本はキクも出来るんだぞ!」とアピールできるように頑張ります。
・同作への意気込みについて
今回は、ハシだけでなくキクも演じるので、「(河合君から)絶対にキク役を奪うぞ!」という気持ちで挑みます。
前回を越えるような芝居とパワーアップした歌で皆様に届けたいと思います。
■河合郁人(A.B.C-Z)のコメント
・2016年初演時の思い出について
『コインロッカー・ベイビーズ』は、初めて「お芝居って面白いな」と思えた作品で、観に来て下さった方からも「今まで見たことのない河合君だったね」と言って頂きました。ファンの方たちもキクのような役の河合郁人が好きなようで、以降、色んな役を演じていてもキクと比べられるほどに影響力がありました。
劇中、ハシが刑務所に入って頭がおかしくなったのを見たキク自身の感情を歌うシーンは、歌に感情を乗せるのが凄く難しく大変でしたが、キクが答えを見つける瞬間の歌で、とても大事な歌だったで、去年のA.B.C-Zのライブでも歌いたいと思うくらいに大好きな曲になりました。
演出の木村信司さんはかなり熱い方で、本読みの段階から軍隊のような熱い稽古でした(笑)。一緒に悩んでくれる方で、ご自身で先に演じてみて危険がないかを確認してから演出してくださるので、余計に頑張らないといけない気持ちになりました。
・今回、再演が決定した時の感想について
あの「コインロッカー・ベイビーズ」の世界にまた入れると聞いた時は、緊張よりワクワクの方が強かったです。
初演の時は20代だったのですが、今は30代になりました。最初は10代の役をやるのは大丈夫かなと思いましたが、まだまだ若いので大丈夫だと思います。前回の大成功以上のものを見せないと、というプレッシャーもありますが、自信を持って再演ができるなという思いが強いです。
さらに、今回はハシもキクも演じます。一つの作品で二つの役を入れ替わって演じるのは初めての経験ですが、それによってお芝居の幅が広がったらいいなと思います。何よりも話題性がありますし、真逆なキャラをそれぞれ違うバージョンで見られるので、原作ファンの方にも楽しんで頂けるのではと思います。
・同作への意気込みについて
再演ということで、前回よりもパワーアップした『コインロッカー・ベイビーズ』を見せつつ、「河合郁人とはこんなにも色んな事ができるんだ」という発見も見られるような作品にしていきたいと思いますので、チーム一丸となって頑張ります。