ヘルムート・マルコの悲観的な見通しとは対照的に、レッドブル・レーシングのチーム代表、クリスチャン・ホーナーは、彼らが今年タイトルを獲得する可能性は十分にあるとの見方を示した。
レッドブルのモータースポーツディレクター、マルコは、チームが2018年にレースで優勝を争うのは間違いないとしながらも、おそらく選手権争いには手が届かず、やはりメルセデスとフェラーリの一騎打ちになるだろうとの予想を語っていた。
しかし、ホーナーはこうした意見には同意せず、新たなシーズンに向けて、昨年後半戦で見せた勢いをそのまま持ち込みたいとの意気込みを示した。そうした自信を持てるのは、昨年の戦いを通じて、あることを学んだからだという。
「昨年の経験から学んだのは、信頼性さえ改善されれば、私たちが対等に戦えないと考える理由はないということだ」とホーナーは語る。
評論家たちは、ルノーと新たなパートナーシップを結んだマクラーレンが不振から抜け出し、第4の勢力として優勝戦線に加わってくるだろうと予想している。
同じエンジンを使うレッドブルにとって、マクラーレンはひとつのベンチマークになるかもしれない。だがホーナーは、今年に関しては彼のチームが優位を保てるはずだと述べた。
「マクラーレンは偉大なチームだ。また以前のように、彼らと競り合うようになるのを楽しみにしている」
「だが、私たちは特に昨シーズンの後半戦で、大きな進歩を実現した。ぜひともその勢いを2018年に持ち込みたいと思っている」
「レギュレーションは基本的に変わっていない。したがって、2017年に得た教訓の多くは、今年の新車の開発に生かすことができる」
エンジニアリング面でのポテンシャルに加えて、ホーナーはレッドブルのもうひとつの大きな資産、つまりきわめて強力なドライバーラインアップの存在も強調した。彼によれば、マックス・フェルスタッペンがチャンピオンになるのは、もはや「時間の問題にすぎない」という。
「セバスチャン・ベッテルが、レッドブルで4度目のタイトルを勝ち取った時、彼は30歳だった」と、ホーナーはモータースポーツニュースサイトのスピード・ウィークに語っている。
「ルイス・ハミルトンは、32歳で4度目のタイトルを手にした。私に言わせれば、マックス(フェルスタッペン)は明らかにチャンピオンの器だ。傑出したドライバーは、誰が見てもそうと分かるものだし、マックスがそのひとりであることは間違いない」