フェラーリは最新V8スポーツカー『フェラーリ488ピスタ』を3月6日からスイスのジュネーブで開催される第88回ジュネーブ国際モーターショーでお披露目するが、これに先立ち同モデルの画像を初公開した。
フェラーリが誇る“V8スペシャルシリーズ”の最新作となる『フェラーリ488ピスタ』は、WEC世界耐久選手権のLM-GTEプロクラスにおいて50戦中29勝と、5回のマニュファクチャラーズタイトル獲得、25年におよぶワンメイクシリーズへの車両提供といった多くのモータースポーツの経験を基に誕生した1台。
フェラーリ360チャレンジ・ストラダーレ、430スクーデリア、458スペチアーレと続いてきたV8ハイパフォーマンスシリーズの後継モデルにあたる。
“誰が、いかなる状況でステアリングを握っても、レーシングカー並みの走りを堪能できる”という使命を担う488ピスタは、エンジンカバーやバンパー、リヤスポイラーなどがカーボン製に置き換えられ、標準モデルの488 GTBと比べて90kgの軽量化がなされると同時にエアロダイナミクスも大幅に見直されている。
具体的にはフロントに設置されたF1由来のSダクトや、WECのGTEマシンからフィードバックされたフロントとリヤのディフューザー、再設計されたアンダーボディ・ボルテックスジェネレーター、さらに、最適化されたリヤスポイラーなど、改良はボディ各所に及ぶ。最終的に発生するダウンフォース量はベースモデルから20%増加したという。
また、搭載されるパワートレインは2016年と2017年にインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを2年連続で受賞したV8ツインターボエンジンを大幅に進化させ、最高出力を50馬力増の720馬力としたスペシャルエンジンを採用。
排気量3.9Lの同エンジンは、すべての回転域で488 GTBのトルクを上回るだけでなくターボの応答性も向上されている。
ドライビングを補助する電子制御システムでは、フェラーリ製ソフトウェアを使用してキャリパーのブレーキ圧を調整するフェラーリ・ダイナミックハンサーを初採用した“SSC 6.0(サイドスリップアングルコントロール・システムVer.6)”を組み込んでおり、これによりドライバーはクルマの限界付近でも容易に姿勢を制御することが可能になっているという。