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NASCAR:第1戦デイトナ500はシボレーの新型カマロZL1が勝利。ダニカは完走ならず

2018年02月21日 11:42  AUTOSPORT web

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2018年のデイトナ500を制したオースティン・ディロン(シボレー・カマロZL1)
モンスターエナジーNASCARカップは2月18日、2018年シーズンの開幕戦となる第1戦デイトナ500が行われ、オースティン・ディロン(シボレー・カマロZL1)が優勝した。

 NASCARシリーズ全36戦の開幕戦であり、“グレート・アメリカン・レース”の愛称で親しまれるデイトナ500。2018年大会はシボレーが新型カマロZL1を投入する初戦となったほか、ダニカ・パトリックにとっては最後のNASCARとなった。

 クラッシュによる延長を含め207周で争われた決勝レースは、参加した40台のうち10名がリードラップを刻んだほか、3度の大クラッシュ、8度のイエローコーションが出される荒れた展開となった。

 チェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)やブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)、エリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)、2017年のデイトナ500ウイナーのカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)といった強豪がレース中盤に姿を消すなか、レースはアリック・アルミローラ(フォード・フュージョン)を先頭にファイナルラップへ。

 トップのアルミローラは後方から迫るディロンからポジションを守ろうと、バックストレートでブロックラインを取る。

 その後も、オーバーテイクの隙を伺うディロンを執拗にブロックしたアルミローラだったが、ターン3への進入直前でマシンのバンパー同士がわずかに接触。アルミローラはバランスを崩してスピンし、そのままウォールの餌食になってしまった。

 これで前が開けたディロンはそのままチェッカー。これがデビュー戦となったカマロZL1に初勝利をもたらした。またカーナンバー3がデイトナ500を制したのは1998年のデイル・アーンハート以来、20年ぶりのこととなる。

■優勝したディロン「アルミローラのやり方は気に食わない」

 ビクトリーレーンに進んだディロンは、最終ラップの戦いについて「やるべきことをしただけ」と振り返った。

「カーナンバー10(アルミローラ)のやり方は気に食わない。僕たちはレースをしているんだし、これがデイトナ500ってものだ」

「とにかくカーナンバー3のマシンをビクトリーレーンに持ってくることができてうれしいよ。このナンバーはデイル・アーンハート・シニアが使っていたものだからね」

「(2017年に)カップシリーズ初優勝した時、これ以上の喜びはないと思っていたけど、間違いだった。祖父(リチャード・チャイルドレス/所属するリチャード・チャイルドレス・レーシングのオーナー)は僕にあらゆるものを提供してくれた」

「勝てる状況が整っていたから、大きなプレッシャーを感じていた。そして、それ以上にカーナンバー3にこれ以上ないほど重圧を感じたよ。ここまでサポートしてくれた人々に感謝したい」

「それにカーナンバー3を託してくれた(2017年限りで引退した)デイル・アーンハートJr.と彼の家族にも感謝している」

 ディロンから0.260秒差の2位はダレル・ウォレスJr.(シボレー・カマロZL1)が入り、シボレーのワン・ツーに貢献するとともに、アフリカ系アメリカ人としてのデイトナ500ベストリザルトの記録を更新している。これまでのベストリザルトは1966年にウェンデル・スコットが記録した13位だった。

 トヨタ陣営最高位はデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)の3位。トヨタ勢は度重なるクラッシュに巻き込まれ次々と上位争いから脱落しており、ハムリンは最後のリスタートをトップで迎えたものの、ドラフティングのパートナーを見つけられず、前を走るウォレスJr.と0.002秒差の3位に終わった。

 今大会限りでNASCARから引退するダニカ・パトリック(フォード・フュージョン)は100周目に発生したケゼロウスキーのクラッシュに巻き込まれて戦線を離脱。自身最後のデイトナ500での完走は果たせなかった。

 2018年のモンスターエナジーNASCARカップ第2戦は2月25日にジョージア州ハンプトンにあるアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。