ルノー・スポールF1チームは、20日、2018年型マシン『R.S.18』を正式に発表した。ルノーは、シャシー、パワーユニットともに、信頼性の向上が一番の課題であり、優先事項であったと述べている。
2016年にワークスチームとしてのF1活動を再開したルノーは、3年目の『R.S.18』の設計のため、2017年シーズンを通してコンセプトを発展、改良し、サスペンションのコンセプトを改善、空力ダウンフォースの向上を果たしたと述べている。
エンストンのシャシーファクトリーは昨年を通して設備の強化を計り、CFDスーパーコンピュータ、風洞、レースチームオペレーションルーム、ギヤボックスダイナモといった設備がアップグレードされた。
今季型パワーユニットR.E.18に関しては、パフォーマンスを最大限に高め、信頼性を向上させることを目指し、ダイナモ上で非常に強力なプログラムをこなしてきたとルノーは述べている。
「2017年シーズンとそれ以前の記録を見ると、我々は正しい方向に進んでいることが分かる。ルノー・スポールF1チームの掲げる目標は、その記録を維持することである」とルノー・スポール・レーシング会長ジェローム・ストールは語る。
「エンストンは生まれ変わり、従業員もすでに35パーセント以上増員した。そういった投資はコース上のパフォーマンスにうまく反映されており、2016年にはコンストラクターズランキング9位だったが2017年には6位に上がり、シーズン終盤には4番目の速さを持つマシンを有していた」
「3年目の今年、長期的な目標、つまりレースに勝ち、タイトル争いにチャレンジするという目標に、また一歩近づけると確信している」
チーフテクニカルオフィサーのボブ・ベルは、2018年の最大の目標は信頼性の向上であると語った。
「信頼性について強力な記録を打ち立てる必要がある」とベル。
「そこに集中し、この冬の間、懸命に取り組んできた。マシンの信頼性を可能な限り高めなければならない」
「これは大きなチャレンジだ。ある意味、パフォーマンス向上よりも難しい。我々にとって最大の課題である」
「信頼性を向上させるためには完璧さが必要だ。マシンのパーツすべてが、最高の水準において設計され製造され、チェック、再チェックがなされなければならない」
「昨年起きた問題を新しいアプローチによってすべて解決する必要がある。だがそれにはしっかりしたプロセスを確立しなければならない」
「マシンのパフォーマンスを証明し、前進するために、冬季テストをトラブルフリーで走り切りたい。それには信頼性の高いマシンが必要だ。だからこそ、R.S.18の大きな目標のひとつをそこに定めている」
エンジンテクニカルディレクターのレミ・タファンは、パワーユニットについても信頼性向上が重要なテーマであると述べている。
「昨年はルノーのパワーユニットを搭載したマシンが表彰台の最上段を3回獲得した。つまり我々には野望を達成するポテンシャルがあることは明らかである」
「あとは全体的に力を向上させていくことだ。最優先事項は信頼性の確立である。シーズン3基のエンジン規則が導入されることを念頭に置き、2018年に備えてきた」
「3基制限を考慮し、2018年のエンジンの設計を2016年にスタートし、従来よりもダイナモで多くの時間を費やしてきた」