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【津川哲夫のF1新車チェック】どうした!? RB14。完成度は高いがコンサバなレッドブルなど見たくない

2018年02月20日 12:52  AUTOSPORT web

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2018年F1ニューマシン:レッドブルRB14
ちょっと待ってくれ! どうしたレッドブル!? たしかにサイドポッドは狭く短く低く,無駄なく後方に向かってタイトに絞り込まれて極めて格好が良いのは嬉しいのだが……あまりにもフェラーリとメルセデスを意識し過ぎていないか?

 サイドポッドのエントリーダクト周りとフロアフロント・バージボードエリア、ここは特にライバルに酷似している。おまけにフロントサスペンションを持ち上げてアームに、下反角まで付いてしまった。レッドブルのエアロデパートメント(開発部隊)はもっと個性があったんじゃないのか?

 昨年、風洞施設の誤差修正の異常でエアロデータが狂ってしまい、痛い目に遭っているので手短に高効率が最初から見込まれる手法を使いたい気持ちはわかるが、それではレッドブル・エアロの威厳にかかわらないか?

 実際、レッドブルならハロのエアロ処理にも何か面白いことをしてくるのではと期待していたのだが……。しかし、このトレンド処理への文句はともかく、RB14が全体的にハイレベルに仕上げられているのはたしかだ。

 特にトリックサスペンションジオメトリーが規制され、バリアブルなライドハイトの制御が難しくなってきたので、エアロ効率の向上に硬いフロントサスペンション剛性を施しフロントライドハイトを固定し、リヤサスペンションの上下のストロークでレーキ角のエアロ調整を狙っているようだ。その結果がハイライズ・サスペンションの採用につながったのだろう。

 数年前までレッドブルが行っていた、リヤサスペンションのストロークを利用したレーキ角エアロ・コンセプトが復活したのかもしれないが、これは実際の走行を見なければ判断はつかない。

 本当はコンサバなレッドブルなどは見たくないのだが、即戦力マシンと考えれば致し方ないのかもしれない。実際、今シーズンのルノーPUのパフォーマンスも信頼性もまだ保証はないのなら、車体側はコンサバに行くしかなかったのだろう。