2月17日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたNASCARエクスフィニティ・シリーズの第1戦決勝で、“0.000秒差”で勝者が決まる歴史的バトルが繰り広げられた。
モンスターエナジーNASCARカップの第1戦デイトナ500決勝前日に行われたエクスフィニティの開幕戦は5度の延長“オーバータイム”でレースが23周延長される荒れた展開に。
迎えたファイナルラップ、シボレー・カマロSSを駆るテイラー・レディックとチームメイトのエリオット・サドラーはサイド・バイ・サイドでターン4を立ち上がり、チェッカーへ。
アウト側につけるレディックとイン側のサドラーは、マシンをぶつけ合いながら、ほぼ同時にフィニッシュラインを通過。勝利の行方は写真判定に持ち込まれたが、計時上のタイム差は“0.000秒”と表示された。
複数台がパックとなって走行するNASCARでは1000分の1秒まで計測する計時システムが導入されているが、今回のバトルはそのシステムでも差をつけられない、まさに僅差の争いだった。
計時システム上は同着となった両者だが、写真や映像による判定の結果、アウト側を走っていたレディック車のバンパーがわずかに先行してフィニッシュラインを通過したと判断され、レディックが勝利を手にしている。
なお、これまでのNASCARで記録された最小ギャップは1995年のキャンピング・ワールド・トラック、コロラド戦で記録された0.001秒だった。