キャリコネニュースでは、約100万人が登録する国内有数の転職口コミサイト「キャリコネ」のデータから業界別で「給与の満足度が高い会社ランキング」を作成した。今回は通信キャリア業界のランキングだ。
対象は、2016年10月1日~2017年9月30日の期間に評価が10件以上寄せられた企業。通信キャリア業界は光回線など固定通信と携帯電話の事業を手がける企業に大きく分かれる。モバイル市場は携帯大手3社間の競争から、格安スマホとの競争へと移りつつあり、ソフトバンクやKDDIはそれぞれワイモバイルとUQモバイルをサブブランドとして扱い、料金水準を下げることで格安スマホに対抗する動きも出ている。
当記事では「キャリコネ」ユーザーが採点したいくつかの評価項目の中でも、「給与の満足度」の得点に注目しランキングを作成した。「給与の満足度」は仕事内容や労働時間などを考慮しての評価で、単純な年収の高低とはまた違った指標となっている。
通信キャリア業界の「給与の満足度」の点数は以下のようになった。
1位:NTTドコモ 3.92点
2位:KDDI 3.67点
3位:ソフトバンクグループ 3.49点
4位:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ 3.25点
5位:ジュピターテレコム 3.13点
ソフトバンクグループ社員「入社8年目で年収700万程度。各種休日も充実」
1位:NTTドコモ
携帯電話加入者数約7400万件を数える国内携帯電話最大手、NTTドコモが1位となった。「福利厚生はかなり良いと思います。自分が担当するプロジェクトにもよると思いますが、基本的に仕事がうまく回っているときには土日は休めますし、有給休暇も取れます」(研究開発 30代後半 男性 890万円)など、口コミでも不満らしい不満がほとんど見かけられないのが印象的だ。
「育児休暇などは非常に取りやすいと思います。最大限活用して会社に戻ってくる女性や、時短やシフトワークを活用してプライベートとバランスを取っているママは多くいると思います」(広報 30代前半 女性 900万円)
「給料は、全業種と比べてもかなり良いものだと思います。社内環境はとても良く、福利厚生も満足です。独身寮で一人暮らしをしており、生活費もほぼかからない状態で生活することができています。各営業所支店に異動などありますが、そのフォローも満足するものだと思います」(カウンターセールス 20代前半 男性 500万円)
2位:KDDI
電気小売りや物販などサービスの多角化を加速させているKDDI。「有給はとりやすい。制度が充実している。ゴールデンウィークや夏季休暇、年末年始休暇にくっつけて有給を取得するので、有給取得率は他の企業と比較すると高いかと思う。住宅補助制度や通勤手当、単身赴任手当てなども充実しており、福利厚生は申し分ない条件がそろっていると感じた」(システムエンジニア 30代前半 男性 900万円)という声も。同社は格安スマホ「UQモバイル」を展開するUQコミュニケーションズにも出資する。
「休暇制度、育児制度は充実しています。職場や上司も育児・介護での休暇を促進しているので、取得しやすい雰囲気がでています。長期休暇から戻ってきた場合も、受け入れてもらいやすい環境にあると思う」(システムエンジニア 30代前半 男性 900万円)
「報酬は世間一般の会社平均と比較すれば高く、個人的には満足できるレベル。福利厚生もそれなりに整っており、不満はない」(ネットワークエンジニア 20代後半 男性 700万円)
3位:ソフトバンクグループ
3位には米スプリントを買収、世界的な携帯電話会社であるソフトバンクグループが入った。「新卒入社8年目で年収:700万程度。基本給は高くないが、営業は実績に対する賞与で大きく変わる。目標に対する実績が大幅に上回れば賞与で相応の対価をえる事が可能にはなる」(法人営業 20代後半 男性 700万円)といった内容の口コミが散見された。
「結婚休暇、アニバーサリー休暇といった各種休日が充実しており、なおかつ消化もしやすい。ただし、これは部署によるものでもあります。環境自体は整っているので、あとは部署内や上長とのコミュニケーションを上手に取り、理解を深めていただくことで、そのベネフィットもたくさん享受できるようになるのではないかと思います」(財務 20代後半 男性 300万円)
「夏季冬季ともに賞与が大きく、年収を底上げしているのはボーナスといえる。月収にしてあまり高い方ではないが、このボーナスのおかげで周りの同級生よりも年収が高くなっているように思える。評価については営業だと振りはばも大きく、1.5増のボーナスも狙えると思う」(財務・会計関連職 20代後半 女性 600万円)
「休みもとりやすく、旅行に行きやすい」(NTTコミュニケーションズ)「二十代半ばで年収600万を突破。家賃補助も8割出る」(ジュピターテレコム)
4位:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ
4位は長距離・国際通信事業を手がけ、法人向けに強みを持つエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ。同社は世界140ヶ所以上のデータセンターからクラウドサービスも提供している同社。特に「女性が非常に働きやすい環境です。基本男女差別無しで平等な雰囲気で活躍しやすい会社だと感じています。産休および育休も非常に取りやすいし、結婚や出産などの原因で会社を辞めるという話は聞いたことないので、そういう観点でも働きやすいと思われます」(システムエンジニア 20代前半 女性 400万円)など、女性の働きやすさを評価する声が目立つ。
「3週間入院したことがあったが、給料が6割支給され、すごく助かった。休みもとりやすく、旅行もいきやすかった。自由な感じでのびのびできた。リフレッシュできるとやるきもでて仕事のモチベーションが上がった」(コールセンタースタッフ 30代後半 女性 240万円)
「出産した後に戻ってきたプロパーの方がいましたが、全く同じポジションで同じ仕事を再開していました。戻って来てからその方は時短勤務や在宅勤務を行なっていましたが、産休中にサポートしていた方がそのまま時短勤務のサポートもし続けたりして、産休取得後の勤務に関しても制度の整っている、女性にも働きやすい会社だなと思いました」(システム運用 30代後半 女性 400万円)
5位:ジュピターテレコム
有線ケーブルを使うCATVの最大手でKDDIの連結子会社であるジュピターテレコムが5位となった。ペイテレビ業界でシェア約5割を誇る巨大会社だけあり、「福利厚生の充実度は一般企業で必要なものは一通り揃っています。宿泊施設やレジャー施設などの割引優待も標準的です。また、住宅手当や家賃補助もありました」(法人営業 20代後半 女性 400万円)とのこと。
「残業は業務量や時期によって変動あるが、会社として残業させずに社員を早く帰す雰囲気はある。水曜はノー残業の日となっている。休日出勤は基本的になく、あった場合は振替休日を取得する。比較的働きやすい環境であると感じる。場所によっては早番遅番をとりいれている」(営業 30代前半 女性 600万円)
「カスタマーセンターでのセールス。目標達成すれば、インセンティブがもらえる。生産性の高い人は、毎月五万?十万はインセンティブがもらえ、さらに残業代がつくので、人によっては二十代半ばで年収600万を突破する。さらに、転勤すると家賃補助が8割でるので、実質的に年収700万くらいの生活ができる」(カウンターセールス 30代前半 男性 630万円)