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乃木坂46、AKB48グループ、TOKYO IDOL FESTIVAL……女性アイドルのアジア進出が活発化

2018年02月18日 07:32  リアルサウンド

リアルサウンド

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 昨今、女性アイドルシーンのアジア進出が活発化してきている。乃木坂46のアジア進出、インド・ムンバイにMUM48の結成、新プロジェクト『PRODUCE48』の発足、タイ・バンコクでの『TOKYO IDOL FESTIVAL』開催。本稿では、これらの動向を振り返ると同時に新たな動きを見せるアイドルシーンの今を探っていきたい。


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 2017年10月、乃木坂46が初のアジア進出を発表した。11月にシンガポールで開催する、約9万人動員の東南アジア最大級のJカルチャーイベント『C3 Anime Festival Asia Singapore』に出演。また、英語圏、中華圏への情報発信を目的として、「Facebook」(英語・中国語繁体字)、「Weibo」(中国語簡体字)のアカウントを開設。今年、2月には「乃木坂46公式HPの多言語化」として、英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・インドネシア語・マレー語・タイ語の7言語に対応している。加えて、2月11日には香港で『C3AFA HONG KONG 2018』に出演したばかりだ。乃木坂46は、2014年7月にパリの『JAPAN EXPO』に出演しているが、海外でのパフォーマンスはシンガポール公演にて、3年ぶり2度目と決して多くはない。きっかけとしては、11月に2日間で約11万人を動員した東京ドーム公演の成功がその一つに挙げられるだろう。次に目指す場所はどこかと考えた時、自ずとその先は海外を向いていく。


 また、乃木坂46と同じ秋元康プロデュースのAKB48は、一足先に活発に海外進出を行ってきた。インドネシアにJKT48、タイにBNK48、台湾にTPE48、フィリピンにMNL48、さらに昨年末には海外の姉妹グループ5番目となるインド・ムンバイにMUM48の結成を発表。AKB48からJKT48に渡り大成功を収めている仲川遥香を始め、昨年7月には伊豆田莉奈がAKB48からBNK48へ、9月には阿部マリアがAKB48からTPE48へと移籍を果たしている。11月には、NHKの音楽番組『NHK WORLD presents SONGS OF TOKYO』で海外姉妹グループを入れた「AKB48世界選抜」が結成。同月、AKB48のシステムと、国民自らがアイドルデビューメンバーを選抜する「PRODUCE 101」のシステムをコラボした企画「PRODUCE48」のプロデュースを秋元が携わることも発表された。AKB48初の外国人メンバー・馬嘉伶が次作のAKB48シングル選抜メンバーに選ばれていることや、昨年開催された渡辺麻友の卒業コンサート、今年開催の『リクエストアワー2018』が中国のサイト「斗魚」にて生配信されていたことも特筆すべきポイントだ。


 BNK48をイベントホストに迎え、来年4月に海外進出を果たす『TOKYO IDOL FESTIVAL』の動向も見逃せない。同じアイドルフェスの『@JAM』が、以前より海外進出を果たしていたが、『TIF』の海外での開催は今回が初めてとなる。


 日本のアイドルのアジア進出が活性化している背景には、飽和したシーンの現状に加え、今、アジア圏に日本のアイドルが受け入れられているという事実がある。これは筆者の体験談となるが、けやき坂46の日本武道館公演に足を運んだ際、隣の席にいたのはアジア圏からきたファン、先日のラストアイドルファミリーの公演では会場の外で記念撮影のシャッターを切るようにお願いされたのがアジア圏からきたと思われるファンであった。『TIF』にしても、昨夏の開催では例年以上に外国人が多く会場に足を運んでいた。また『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)では、海外からBiSHを観に来た女子2人組に密着するというオンエアもあったばかりだ。「Kawaii文化」「アニソン」が海外で受け入れられた歴史がある中で、次は女性アイドルが日本から海外へ本格的なブームを起こしていくのではないだろうか。(渡辺彰浩)