2018年のWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデンは2月16日、SS2~8が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に浮上。総合2番手にアンドレアス・ミケルセン、総合3番手にヘイデン・パッドンがつけ、ヒュンダイ勢がトップ3を独占した。
競技2日目を迎え、本格的にスノーラリーが幕を開けたラリー・スウェーデン。この日はスウェーデンとノルウェーを舞台に6SSが行われた。
前日、総合首位につけていたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)はオープニングのSS2でトップタイムを記録したが、ランキング上位のドライバーは出走順が早く、コースの“雪かき役”を強いられたこともあり、前戦ウイナーのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)を含め、徐々にポジションを落としてしまう。
これにより順位を挙げてきたのが前戦モンテカルロでポイントを逃していたヒュンダイ勢。5番手走者だったヌービルはSS3で総合首位に浮上すると、その後はポジションをキープ。最終的に4.9秒までリードを広げた。
「5番手でコースを走るというのが味方した。先に走ったドライバーたちが作ったラインをなぞればよかったからね」とヌービル。
「午後の走行では少し苦戦を強いられたけど、ポジションを守りきることができた」
ヌービルと同じくステージ出走順が遅かったミケルセンやパッドンも着実にポジションアップ。総合2~3番手の座を確保し、ヒュンダイがトップ3を独占する格好となった。
ヒュンダイに続く総合4~5番手はシトロエンのクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)とマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)がつけている。
トヨタ勢は、上述のとおり出走順の早かったタナクとヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)がペースを上げられずタナクが総合9番手、ラトバラが総合8番手と苦戦。
残るエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS5終了時点まで総合2番手につけていたものの、SS6でコースオフした際にエアフィルターに雪が詰まってしまうアクシデントが発生。エンジンに充分な空気を取り込めずパワーダウンしてしまい、総合7番手まで後退した。
■WRC2クラスは2017年王者抑え、勝田貴元がトップに
WRC2クラスでは、トミ・マキネン・レーシングから参戦している勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が2017年のWRC2チャンピオンであるポンタス・ティデマンドを抑えてクラストップに浮上。総合でも13番手につける快走をみせた。
勝田はWRC.comに対し、「いくつかミスがありましたけど、今日はいい1日だったと思います。明日も落ち着いて走り、コースに留まることを念頭に置きますよ。学ぶべきことも多いですけど、いい結果で(大会を)終えたいですからね」とコメントした。
また新井大輝(フォード・フィエスタR5)は総合22番手/クラス9番手、足立さやかがコドライバーを務めるヤルッコ・ニカラは総合59番手/クラス26番手で走行を終えている。
競技3日目の17日はSS9~16の8SSで争われる。このうちSS11と14として設定されているバルゴセンはジャンピングスポットとして有名な“コリンズクレスト”がある名物ステージだ。