2018年のF1は、ドライバー頭部保護デバイスのハローやピレリの新コンパウンドであるハイパーソフトなど、新たな試みがいくつか導入される。
それらとともに現在検討されているのが、新しいブルーフラッグシステム(青旗)だ。
ブルーフラッグとは、後方から速いマシンが迫っているときに振られるもの。レースにおいては周回遅れにされようとしているマシンに対して、コースマーシャルが振ることになっている。
現在のF1は、マーシャリングシステムが導入されているため、コースマーシャルが振るフラッグとともに、後方から速いマシンが1.2秒以内に迫ってきて周回遅れとなる場合には、周回遅れになるマシンには各ポストの電光掲示パネルがブルーとなる。
さらにコックピット内にもFIAによって設置が義務付けられており、同じタイミングでそのライトがブルーに点灯する仕組みとなっている。これにより、「ブルーフラッグが見えなかった」というドライバーの言い訳は通用しなくなった。
だが、このシステムにも問題は残っていた。それは周回遅れになるマシンが2台以上集団で走行している場合だ。どのマシンに対してブルーフラッグが振られているのかが、いまひとつ明確になっていなかった。
そこでFIAは昨年のブラジルGPで新しいブルーフラッグシステムを試した。それは電光掲示パネルをブルーに点灯するのではなく、カーナンバーを表示するというアイディアだ。
昨年のブラジルGPは10位以下のマシンが周回遅れになったが、大きな混乱もなく終了した。FIAからの公式な発表はないが、電光掲示パネルはすでにセーフティカー導入の際に使用しており、この新しいシステムを開幕戦から導入するのは物理的には問題ない。