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PWC:ブライアン・ハータ・オートスポートが新設TCRクラスにヒュンダイで参戦

2018年02月15日 17:12  AUTOSPORT web

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PWCへの新規参戦を発表したブライアン・ハータ・オートスポート
北米で数多くのカテゴリーに参戦する名門チーム、ブライアン・ハータ・オートスポートは、現在開催中のシカゴ・オートショーの会場でヒュンダイとの新たなパートナーシップを発表。2018年からPWCピレリ・ワールドチャレンジに新設されるTCRクラスに、2台のヒュンダイi30 N TCRを投入するとアナウンスした。

 インディカー・シリーズ最大の1戦、インディ500を2度制した実績を持ち、今季も引き続きアンドレッティ・オートスポートとの提携によりマルコ・アンドレッティを走らせる同チームは、同じブライアン・ハータ・オートスポート(BHA)のバナーのもと、カスタマー仕様のTCRマシンを購入し、新たにPWCへのチャレンジを表明した。

 自らのチームにより、車両のファインチューン、レースチーム運営、エンジニアとメカニックの育成、ドライバーコーチング、チームマネジメントの役割をすべて担うという。

 そのドライバー2名には、長きにわたるPWC参戦歴を持つベテランで、昨季はスプリントX戦でリアルタイム・レーシング(RTR)のアキュラNSX GT3をドライブしたマーク・ウィルキンスをエースに、こちらもスプリントXでGTクラスを経験したマイケル・ルイスの2名を起用。

 34歳のウィルキンス、27歳のルイス両者ともに、PWCのトップカテゴリーであるGT、GTSクラスで優勝経験を持つ実力派のドライバーが揃えられた。

 2009年にインディライツ参戦に向け設立されたBHAは、2011年にインディカー・シリーズに昇格。ダン・ウェルドンとスポット参戦したインディ500を制覇し、2016年にはアレキサンダー・ロッシとともに100周年記念大会となったインディ500勝利を飾り、2度目のビクトリーレーンを味わうなど、数々の成功を収めてきた。

 また、ブライアン・ハータ・ラリースポートとして北米を中心に開催されるGRCグローバル・ラリークロス選手権にも参戦するなど、現在も幅広いカテゴリーで活動を続けている。

 ヒュンダイ・モーター・アメリカのチーフマーケティングオフィサーを務めるディーン・エバンスは「我々の新たな“N”ブランドの名を冠したレーシングチームとマシンが、この著名なツーリングカーシリーズに参入できることに、とても興奮している」と喜びを語った。

「世界的に名を轟かせるブライアン・ハータ・オートスポートとの新たなパートナーシップと、素晴らしい実力を持つドライバーたち、そして昨季の開発プログラムを通じて高い性能を有していると証明してきたヒュンダイi30 N TCRの組み合わせで、2018年のPWCで成功を収める確実なスタートラインに立つことができたと思っている」とエバンス。

 同じく、アンベイル・イベントに参席したチーム代表兼CEOのブライアン・ハータも、新設クラスへのチャレンジに際して「ヒュンダイNブランドとの新たな提携は、マニュファクチャラー支援でシリーズを戦うための強力な後ろ盾となるだろう」と期待を込めた。

「彼らは新たなパフォーマンスラインとなる“N”ブランドでの成功を望んでいて、ヒュンダイも我々もモータースポーツでその能力を証明したいと考えている。だからBHAは出発点としてPWCのTCRクラスが最適だと判断したんんだ」と、元インディカードライバーのハータ。

「主だった弱点がなく、目を見張る性能を有しているi30 N TCRの潜在的ポテンシャルをPWCに持ち込めば、2018年シーズンを通じてヒュンダイのレーシング・パフォーマンス・グループ部門の活動を大成功に導くことができるだろうと確信している」

 このTCRクラスには、昨シーズンに特認車両として参戦したアウディRS3 LMSに加えて、ハインライン・レーシング・デベロップメントが3台のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRの投入を発表。今後も参戦台数の増加が見込まれている。