稲垣吾郎主演の映画『半世界』の製作が発表された。
『エルネスト もう一人のゲバラ』『北のカナリアたち』などの阪本順治監督によるオリジナルストーリーとなる同作は、地方都市で炭焼き職人として生計を立てる男・紘が主人公。かつて共に過ごした同級生3人組のうちの1人で元自衛官の瑛介が突然田舎に帰ってきたことをきっかけに、瑛介と紘、もう1人の同級生・光彦の3人が残りの人生や家族、友人と向き合っていくというあらすじだ。
仕事を理由に家庭を妻に任せ、反抗期の息子にも無関心だったことに気づく主人公の紘役を演じるのは稲垣吾郎。ある過去を抱え、仕事を辞め家族と別れて地元に戻る瑛介役を長谷川博己、紘と瑛介の同級生・光彦役を渋川清彦、紘の妻・初乃役を池脇千鶴が演じる。クランクインは2月14日を予定。
主演の稲垣吾郎は「昔から阪本監督作品の大ファンでしたのでとても嬉しく光栄に思います。男3人でこの世代というのはTVドラマでもなく、最近見たことのない映画になるのではないでしょうか」と語っているほか、共演の長谷川について「長谷川さんも泥臭い感じの役柄はなかったので普段とは違う役柄で3人の関係性をどう作っていくのか楽しみです」とコメント。
長谷川博己は「監督の作品はとても好きですし、作品ごとに違う雰囲気がするので、阪本監督とご一緒できることを今から凄く楽しみにしています」、池脇千鶴は「夫役の稲垣吾郎さんと初めて共演させていただき、紘という人は煤だらけの中年男性で、稲垣さんがどんな風に演じられるかが楽しみです」、渋川清彦は「阪本監督の作品に出るのは念願でした、大変嬉しいです」とそれぞれコメントを寄せている。
また阪本順治監督は「小さな物語ではありますが、グローバルとは相対するもうひとつの世界を、多彩な俳優陣を得て存分に描きたいと思います。稲垣氏は彷徨う心を、長谷川氏は感情の揺らぎを、渋川氏は不変の意志を、池脇氏は未来への追求を、それぞれの感性と力技で演じてくれることでしょう」と期待を寄せている。
■稲垣吾郎のコメント
演じるにあたっては、今もまだ模索中なのですが、本当に素敵な脚本でした。
昔から阪本監督作品の大ファンでしたのでとても嬉しく光栄に思います。男3人でこの世代というのはTVドラマでもなく、最近見たことのない映画になるのではないでしょうか。僕自身、男同士の作品があまりなく、こういった設定の山の男役でとても新鮮です。長谷川さんも泥臭い感じの役柄はなかったので普段とは違う役柄で3人の関係性をどう作っていくのか楽しみです。
■長谷川博己のコメント
作家性の強い作品だと思います。読む度に考えさせられたり、これはどう意味なのかとか、読めば読むほど色々な味が出る感覚がしました。これから撮影に向けてどう構築していこうか模索している最中です。監督の作品はとても好きですし、作品ごとに違う雰囲気がするので、阪本監督とご一緒できることを今から凄く楽しみにしています。監督は大変こだわりのある方だと思いますので、どう料理されるのか。監督のこだわりにどっぷり浸かってどう変化するのか。楽しみたいと思います。
■池脇千鶴のコメント
シナリオがとても素晴らしく胸にきました。私の役は家庭を守る役ですが、登場する男性たちは、プライドを持ち守るものがあり、ときに傷つき一生懸命で武骨で美しく、人間らしい描かれ方をしている物語です。夫役の稲垣吾郎さんと初めて共演させていただき、紘という人は煤だらけの中年男性で、稲垣さんがどんな風に演じられるかが楽しみです。阪本監督とも初めてで、骨のある映画を撮られている印象で、もうチャンスがないかもしれないと思っていたので、お声がかかりとても嬉しかったです。シナリオを読むと、炭焼き小屋、山、海、その土地のロケーションが浮かんできます。皆さん、現場でどんな熱量で演じられるか楽しみにしています。
■渋川清彦のコメント
男3人の同級生の話で、その地方にいる人たちの群像劇ともいえる物語で、率直に僕の好きなお話でした。阪本監督の作品に出るのは念願でした、大変嬉しいです。
■阪本順治監督のコメント
『半世界』は私が以前より求めていた世界観を実現するものです。小さな物語ではありますが、グローバルとは相対するもうひとつの世界を、多彩な俳優陣を得て存分に描きたいと思います。稲垣氏は彷徨う心を、長谷川氏は感情の揺らぎを、渋川氏は不変の意志を、池脇氏は未来への追求を、それぞれの感性と力技で演じてくれることでしょう。
人生の半分を生き、どこへ折り返していくのか?『半世界』はそんな彼らのささやかな日常を描く作品です。ご期待下さい。