マクラーレンF1チームのエグゼクティブディレクターを務めるザック・ブラウンは、チームのタイトルスポンサーは探してはいないものの、大ブランド企業との商業パートナーシップを今も追求していると述べている。
過去3年間、コース上でのマクラーレンのパフォーマンスが落ち込んだことが、大手のスポンサーシップ確保にも打撃を与え、2016年の会計年度においてチームに純損失をもたらした。
しかしながらルノーとの新たな提携により、マクラーレンはチームスピリットを蘇らせ、チームの豊かな伝統にふさわしいパフォーマンスレベルを取り戻すことが期待されている。
復活したマクラーレンは、スポンサーシップ獲得の見込みも増加すると見られるが、ブラウンはマクラーレンの名前に大手企業の名前を足すことはもはや求めていないと主張する。
「チームのネーミングについては大きな価値はないと私は思う」とブラウンはCityAMに語った。
「ボーダフォンの企業名をマシンに載せたいとは思うが、ボーダフォン・マクラーレンと呼ばれたいとは思わない。私はマクラーレンのブランドを構築したいのだ」
「私がここで仕事を始めたときは、“タイトルスポンサー”を求めていた。しかし今ではタイトルスポンサーレベルの支出をしてくれるマーケットがないと考えている。だから重要パートナー、主要パートナー、準主要パートナー、主要スポンサー、副スポンサーといったラインからなるビジネスモデルを作り出した」
「もし明日どこかの企業が『タイトルスポンサーになりたい』と言ってきたら話し合いをするだろうが、タイトルスポンサーを追い求めることはしていない」
「我々は大ブランド企業と、強固なブランディングを追求しているのだ」
マクラーレンは最近、ニュース専門放送局CNBCおよび、テクノロジー大手のデル・テクノロジーズとの商業兼技術パートナーシップ提携を発表している。
またマクラーレンは商業面での活動を支えるべく、12名の実業界の著名人からなるビジネス顧問グループの設立を先月発表した。グループの任務はまず何よりも、メンバーそれぞれのネットワークを掘り下げ、マクラーレンへの商業的関心を引き出すことにある。
「彼らの役割は、私および成長中のマクラーレン・ビジネスの異なる分野にいる幹部チームに対して助言、助力、支援を与えることだが、スポンサーシップも間違いなくそうした鍵となる要素のひとつだ。それについては間違いない」
「我々のプレゼンテーションにおいて、メンバーは彼らの持つ住所録から各産業での戦略、サポートにいたるまで、いかなる領域においても助けになるだろう」
「スポンサーシップについてはこれですべてだ。我々はブランドの専門家も擁している。マクラーレンブランドは非常に重要なものであり、彼らが新たなマーケットにブランドを進出させるのを助けてくれるだろう」