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安達祐実の子役から衰えぬ姿に賞賛! 『海月姫』脇役たちの輝きがスゴい

2018年02月13日 14:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 自分たちのブランド「ジェリーフィッシュ」を立ち上げることにした“尼~ず”の面々と鯉淵蔵之介(瀬戸康史)。着々と天水地区の再開発が進められはじめ、天水館存続へ向けて危機感を感じた彼らは、蔵之介の父・慶一郎(北大路欣也)が主催するパーティーの開催日にファッションショーを行うことを計画するのだ。


(参考:瀬戸康史が語る、『海月姫』女装男子役への不安と自信 「自分がキレイに見える角度は狙っている」


 2月12日に放送されたフジテレビ系月9ドラマ『海月姫』は第5話を迎え、ちょうど折り返し地点。2014年に公開された映画版でのメインプロットとなっていたファッションショーのシーンで、前半戦のフィナーレを華々しく飾るという流れだ。


 そんな今回は、相変わらず個性的な“尼~ず”に負けず劣らずの強烈キャラ・ノムさんが新登場。安達祐実が演じるこの役は、“千絵子抄”(富山えり子)の友人で生粋のドールマニア。人間を虫ケラ呼ばわりし、「でしゅ~」と謎の語尾を連発。完全な根暗キャラの“尼~ず”とはまた違うインパクトでこのドラマの個性をさらに強くさせていくのだ。


 それにしても安達の演技力は、子役時代からまったく衰えない。むしろここ最近さらに演技の幅が広がったようにも見える。つい先日、TBSの日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士- SEASON II』で事件の目撃者として登場した彼女とはまるで別人のような風貌で、天水館にすっかりと溶け込んでいるではないか。“まやや”(内田理央)に木工用ボンドを塗りたくる場面での不敵な笑みは大ベテランの風格が漂う。


 そんな強烈すぎる新キャラの登場に“尼~ず”も、というより“まやや”が応戦する。これまでずっと長い前髪で表情を隠してきた彼女が、ついにその目を露わにし、ドレスを着て人前でモデルウォークを披露するのだ。ファッション誌『MORE』の専属モデルとして活躍し、女優としても『仮面ライダードライブ』(テレビ朝日系)でのヒロインなど、魅力的な演技を見せている内田理央が本領発揮といったところか。次週以降の彼女に注目したい。


 さて、今週も前回に引き続き覚醒モードに入った月海(芳根京子)。縫わないドレスという案を思いついたり、最上もが演じる蔵之介の後輩・桐山琴音に話しかけられてもきちんと対応していたり、近所の家にドライヤーを借りに行くなど、着実に成長を見せている彼女。


 そして芳根自身の演技も、ファッションショーのシーンで蔵之介の弟・修(工藤阿須加)と見つめ合っているところを蔵之介の言葉で振り返ったときの表情、そしてその後のモノローグとショーを眺めている表情の巧さ。極め付けは、放送直前に公式Twitterが語っていたラストの“衝撃”シーンでの彼女の目の動き。黒目をきょろきょろと動かし、瞬きを一切せず表情を崩さないことで、“衝撃”をきちんと受け止める演技をしている。


 そんなクライマックスで幕を閉じた前半戦、いよいよ来週からドラマは後半戦へと突入していく。蔵之介の母親の登場に、月海をめぐっての蔵之介と修兄弟の三角関係が進み、ようやく“月9”ドラマらしい雰囲気になっていくことになるのではないだろうか。


(久保田和馬)