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Sexy Zone 佐藤勝利の正体も判明! 『99.9』第5話が今シーズン“ベスト回”と言えるワケ

2018年02月12日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 いよいよ本格化してきた斑目法律事務所の刑事専門弁護士たちと裁判官との戦い。2月11日に放送されたTBS日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士- SEASON II』第5話では、少年法厳罰化を目論む裁判所の思惑に左右される裁判が描き出され、複雑に一転二転していく物語と、そこら中に散りばめられた“99.9”らしさの連続。現時点でシーズン2のベストエピソードといってもいいだろう。


参考:『99.9』第4話をおさらい【写真】


 帰宅途中の女子高生が、駅前でたむろしていた少年2人に強制わいせつを受けたという事件。例によって接見に出向いた深山(松本潤)を待ち受けていたのは、自白の強要と無視されたアリバイ。そのアリバイを固めたと思えば、尾崎(木村文乃)の先輩だった裁判官・遠藤(甲本雅裕)によって覆され、さらに確実な証人を用意すれば、検察は無茶な訴因変更を行う。


 シーズン1では事実を追求する深山たち弁護側と、99.9%に甘んじて事実を歪めようとする検察側の対決だった裁判シーンも、検察側に裁判官が味方につくとなればより一層白熱したムードが展開していく。つまるところは出会い系サイトで知り合った男性と会っていたことを、教育評論家の母親に知られたくなかった少女が起こした狂言が、裁判所と手を組む検察にうまく利用されていたというのが今回の大筋だ。


 しかしながら、視聴者がその事実に早い段階で気付くにも関わらず、もうひとつの謎を登場させることで一気にドラマを面白くさせる。それは訴因変更によって事件の日付が変わったことで、これまで無罪を主張していた被告人の1人が突然自白した理由だ。まだドラマ自体は中盤、そう簡単に深山たちが裁判に負ける展開は予想できないだけに、どのように覆すのかという好奇心を見事に刺激させていく。


 代わりに登場させたのは同じ時刻に被告の青年が犯していた強盗致死罪だ。強制わいせつ罪の量刑は6か月以上10年以下の懲役。それに対して、強盗致死罪は死刑または無期懲役。つまり青年は同じ時刻に発生した強制わいせつ罪を認め、裁判所のお墨付きをもらうことで、重い刑罰が科される犯罪から逃れようとしたのである。


 今回のエピソードは少年法の厳罰化が根底にあり、その“大義”のために無意識に強制わいせつ罪という性犯罪を軽んじているという皮肉が込められていたと感じられる。でっち上げだとわかっていながら都合の良い筋書きを作り出す検察と、それを認める裁判官に、刑罰が軽いからと自白する被告。


 昨年夏に性犯罪に関する刑法が110年ぶりに大幅に改正され、罰則が強化されて適用範囲が広がったとはいえ、性犯罪が社会的に軽んじられていることは、根深く残された課題のひとつである。すごく遠回しに、しかもやたらと分厚いオブラートに包んで、問題提起をしてきたというふうに見えるのだ。


 さて、今回のエピローグで登場した、尾崎の電話でのやり取りによって、第1話から少しだけ登場していたSexy Zone佐藤勝利演じる“謎の男”の正体が、彼女の弟であることがついに明らかになった。次週は彼の物語が描き出されるだけに、今後のドラマの展開を左右し、そして尾崎という役柄を深く掘り下げるための重要なエピソードになるのかもしれない。(久保田和馬)