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WRC:トヨタ、スウェーデン連覇なるか。マキネン「問題はライバルがどれだけ進化したか」

2018年02月11日 09:12  AUTOSPORT web

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トヨタ加入後、初戦で総合2位を獲得したオット・タナクのトヨタ・ヤリスWRC
2018年のWRC世界ラリー選手権に3台のトヨタ・ヤリスWRCを投じているTOYOTA GAZOO Racing WRT。チームが挑むシーズン2戦目の戦いは2017年にシリーズ復帰後初優勝を飾った思い出の地、スウェーデンで2月15~18日に行われる第2戦スウェーデンだ。 

 1月に行われた第1戦モンテカルロで総合2位、総合3位を獲得し、チームランキング同率首位と幸先の良いスタートを切ったトヨタ。迎える第2戦のラリー・スウェーデンは、スウェーデンやノルウェーを舞台に行われ、銀世界のなかを駆け抜けるシリーズ唯一のフルスノーイベントとなる。

 上述のとおり、ラリー・スウェーデンは雪道で争われるため、参戦する車両はスタッドタイヤを装着して走行。固く凍った路面にスパイクが食らいつき、充分なグリップが得られるため、スノーラリーながらシリーズ屈指のハイスピードバトルが繰り広げられる大会でもある。

 そのため、参戦するマシンには高いエアロダイナミクス性能とエンジン性能、そして高速安定性に優れたサスペンションなどが求められ、ドライバーの正確なマシンコントロール力と素早い判断力などが問われる。

 競技は15日(木)夜にスウェーデン・カールスタード近郊の競馬場を舞台とするSS1で開幕。このステージは2台が同時に走行しタイムを競うスーパーSSとして行われる。

 16日以降はサービスパークが設けられるスウェーデン・トルスビューを中心にSSが行われる。競技2日目の16日(金)はSS2~8の7SS、17日(土)はSS9~16の8SSで争われる。

 最終日の18日(日)は観客が多く集まる人気ステージ『リケナス』でSS17~18が行われた後、参加者一行はサービスパークのあるトルシュビーへ。ここで行われるパワーステージのSS19が最終ステージだ。

 4日間合計で全19SSが行われ、その走行距離は314.25km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1400.79kmとなっている。

■チーム代表のトミ・マキネン「挑戦し甲斐がある1戦」

 TOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるチーム代表のトミ・マキネンは「スウェーデンは我々が得意とするラリー」と大会連覇に自信を覗かせる。

「フィンランドにて全ドライバーが各2日間の事前テストを行なった。テストを通してさらなる改善を果たせたと思うが、問題はライバルがどれくらい進化したかということ。きっと挑戦し甲斐がある1戦になるだろう」

「昨年ヤリ-マティ(ラトバラ)はこのラリーで勝ち、オット(タナク)はヤリ-マティと僅差の優勝争いをした。エサペッカ(ラッピ)は他のふたりと比べると経験こそ少ないが、雪道ではつねにいい走りをできている」

 2017年のウイナーであるラトバラは「事前のテストでは特に低速でテクニカルなセクションでの走りの改善に注力し、前進することができたと思う。クルマは、昨年よりも確実に進化している。とは言え、今年はきっと昨年よりも厳しい戦いになるだろうし、チームメイトも非常に強力だ」とコメント。

 チーム移籍後初戦で表彰台獲得を成し遂げたタナクは「今回のラリーに関しては、序盤はまず全体の流れを見ながら走る予定なんだ。もちろん表彰台を目指して戦えるはずだと期待しているし、できれば優勝したいと思う」と意気込みを語ったほか、ラッピは「事前のテストはうまくいき、2日間で400km程度を走りいいフィーリングを得た」と述べている。