2018年02月10日 10:42 弁護士ドットコム
人気アニメ「プリキュア」の新シリーズ「HUGっと!プリキュア」が2月4日に放送スタート。同時に、初回に放送される「合言葉」を指定の玩具店の店頭で伝えると、無料でDVDがもらえるというキャンペーンを実施した。しかし、DVDはあっという間に配布が終了、子どもがもらえなかったという人が続出した。一方で、メルカリやヤフオクでは、配布直後からDVDが大量に売り出されている。
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歌手で経営者の永山久徳さんはツイッターで、「昨年は翌日でも余裕でもらえたのだが今年は解禁後2時間足らずで配布終了。あちこちで子どもギャン泣き。1年で需要が急増するはずがないので、メルカリとヤフオクを見てみると案の定大量に出品されている。大人のすることではない」と投稿。他の親からも子どもの楽しみまで奪う「転売ヤー」に対する憤りの声が寄せられた。
新プリキュアのDVD無料配布は2015年からスタートし、今年で4回目。小学生以下の子どもが対象で、1家族1枚までというルールだが、メルカリなどでは複数枚出品している人もいて、「何度も子どもを使って、転売行為をしているのでは」とさらに批判されている。何か、対策はあるのだろうか。バンダイやメルカリに聞いた。
バンダイによると、配布枚数は非公開。当日早めに行っても入手できなかった子どもがいたことについては、「DVDを求めて行列ができていたということを報告受けています。また、キャンペーン事務局へのお問い合わせなどで、先着順のため入手できなかった方たちがいらっしゃった報告を受けております」としたが、例年に比べて入手が困難だったかについては、「店舗、地域によって状況が異なるため、一概には言い切れません」と回答した。
また、多くの転売がされていることについては「一般のお客様から数件のお問い合わせをいただいていて把握しております」としたものの、入手できなかった子どものために、「プリキュア公式YOUTUBEチャンネルで同じ映像を配信」( https://youtube.owacon.moe/c/precure ) 「DVD配布終了後に配っている「デビューチケット」内で公式チャンネルの内容を告知」などの対応を取っているという。また、「入手後の所有権はお客様側にあるため、こちらから規制することが難しい」としながらも、従来の配布ルールに加え、「今後の対策は、関係各社と協議して検討してまいります」とした。
メルカリには、2月9日現在も多くのDVDが数百円程度で転売されている。メルカリに今回のケースが規約違反にあたるか確認したが、「『通常の経済的価値と著しくかい離した販売価格により商品を出品すること』は利用規約で禁止事項としており、お客様の利用状況を踏まえ、運営事務局から警告・利用制限など行うことがございます」という回答にとどまった。 また、「転売目的の行為に限らず、メルカリでは禁止行為・出品物等のガイドラインを随時見直しており、今後対策をとる可能性はございます」としている。
(弁護士ドットコムニュース)