働く女性は、時に仕事と家庭の両立に頭を抱えることがある。子育て支援やキャリア教育を行うスリールが昨年発表した調査によると、出産経験がない働く女性の約9割が「仕事と育児の両立が不安」と答えている。
いまや「両立するのが当たり前」という空気が漂い、その考えに振り回されてストレスを感じることもある。まさにそうした渦中にいる女性が2月4日、はてな匿名ダイアリーに「『仕事と家庭の両立』という呪い」というエントリを投稿し、話題となっている。
女性は、
「仕事と家庭の両立ってもはや呪いだよね。私は仕事やめたいんだよ!家事の分担なんて要らないし全部私が家事も育児もするから仕事やめたい!」
と心境を吐露。仕事と家庭の両立を「呪い」と表現していることから、相当の嫌悪感を持っていることがうかがえる。
「家族の将来のために稼ごうと思わないの?」とかネチネチネチネチうるさいんだよ!
投稿者は仕事を続けることよりも、家事や育児に専心したいと思っている。しかし周囲の目には不思議に写るようで、「家のことはうんと手を抜けばいいんだよ」「家が汚くてもお惣菜でもいいじゃん」などと言われ、苛立ちが募り始める。
確かに共働き世帯が専業主婦世帯を上回り、結婚後も働き続ける女性が多いのは事実だ。投稿者の周囲の人の発言は、このような世相を反映しているのだろう。そんな中で投稿者のイライラはピークに達し、
「私は仕事辞めて家のことをしたいんだよ!」
と感情を噴出。さらに、
「『ふーん、それはあなたの選択だけどリスキーだよね?』『家族の将来のために稼ごうと思わないの?』とかネチネチネチネチうるさいんだよ!!」
と、語気を強め、価値観の押し付けに辟易した心境をあらわにした。
「専業主婦家庭アゲも、共働き家庭アゲも特定の家族モデルだけを推してるって点で同じ穴のムジナ」
この投稿に対して、投稿者と同じく普段価値観の押し付けに困惑している人から共感の声が寄せられていた。「子なし専業主婦だから人と会うたび色々詮索されて迷惑してる」という人は、
「専業主婦してると、何か事情でもあるの(困惑)みたいな反応される。ただ家の役割分担がそうってだけなんだよー」
と憤っている。どのようなライフプランを持つかは人それぞれだ。家庭での役割は夫婦が納得の上であれば何も問題なく、他人が口出しすることではない。女性活躍は素晴らしいことだが、それは強制ではない。投稿者のように家庭に入ることを望む人がいてもいい。
「働きたい人は働ける、そういう社会にするための女性の社会進出だったはずなのにね。男性が家庭に入ることも含めてこういう価値観が認められればいい」
など、様々な考え方を尊重すべきという書き込みも相次いでいる。そもそも仕事と家庭を両立しない生き方があってもいい。両立は素晴らしいことだが、強制ではないのだ。
「専業主婦家庭アゲも、共働き家庭アゲも特定の家族モデルだけを推してるって点で同じ穴のムジナ。どういう家庭を作ろうと当人たちの選択が尊重されて、みんなが生きやすい世の中がいいよね」
という反応も寄せられていた。