MotoGPをプロモートするドルナスポーツは2月6日、電動バイクで争う新シリーズ『FIM Moto-e World Cup』のタイトルスポンサーを発表。あわせてレースで使用するエネルジカ製バイクの実車もお披露目した。
Moto-eは、ドルナスポーツが2019年の開催を目指している電動バイクによる新たなチャンピオンシップ。世界選手権ではないが、電動フォーミュラで争われているABBフォーミュラE選手権の二輪バージョンとも呼べるものだ。
シリーズに関してはすでに、使用されるマシンがイタリアの電動バイクメーカー、エネルジカ・モーターカンパニーが販売するスーパーバイク『エゴ』であること、ミシュランがタイヤサプライヤーを担当することが明かされている。
6日、イタリア・ローマで行われた発表会では、新たにイタリアのエネルギー企業『Enel(エネル)』がシリーズタイトルスポンサーに就任することが発表された。
このエネルは世界有数の規模を誇るイタリアの大手電力事業・エネルギー会社。現在は民営企業だが、以前は国有企業だったこともある大企業だ。
今後、エネルは電力モビリティ部門『エネルX』を通じて、Moto-eに充電技術や充電設備などを提供する。
また、エネルは『サステイナブル・パワーパートナー』としてMotoGPにも参画。同社が培ってきたソリューションを通じて、MotoGPイベントの省エネルギー化に貢献するという。
加えて、今回のイベントではワンメイクマシンとなる『エネルジカ・エゴ』のレース仕様車が、元MotoGPライダーのロリス・カピロッシによってお披露目された。
レース仕様のエゴは10kW/5000rpmで147馬力を発生させ、最高速度は時速250キロ。停止状態から100キロまでの加速はわずか3秒という驚異的なスペックを誇る。
またシリーズは計11チーム18台のバイクで構成されることもアナウンスされた。テック3、LCR、マークVDS、プラマック、アビンティア、アンヘル・ニエト、グレシーニといったMotoGPに参戦するプライベーターが2台ずつ、Moto2/Moto3クラスから4チームが各1台ずつを走らせる予定だ。エントリーするライダーは明らかになっていないが、経験豊富な選手を起用するとしている。
Moto-eの2019年開催スケジュールについては発表されていないものの、ヨーロッパ圏で全5戦を開催予定。決勝レースの周回数は10周が予定されている。またMotoGP同様、金曜日にフリー走行、土曜日に予選、日曜日に決勝レースが行われることも発表された。