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「贅沢な生活って何が楽しいの?」――年収1200万円、資産家の独身男性の疑問に注目集まる

2018年02月07日 07:11  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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はてな匿名ダイアリーに2月3日、「贅沢な生活って何が楽しいの?」との投稿があり注目を集めた。投稿者は独身で34歳の男性。年収は900万のほか配当収入が約300万円もある。家を相続したため家賃はなく、生活費は12万くらいなので貯金もどんどん貯まり、金融資産は2億を超えるという。つまり「金にはまったく困っていない人」である。

男性は「贅沢な生活」に、みんなが憧れる気持ちが全くわからないという。飛行機のファーストクラスやホテルのスイートルーム、1食20万円の懐石や10万円のステーキ、50万円のオーダースーツなど、世間で「贅沢」と呼ばれることは一通り享受してみたが、

「ただそれだけのために100万単位で金を払うのはアホらしい」
「その気になれば年3~4回は無理なくやれるのだが、全くそんな気にならない」

などと独りごちている。(文:okei)

「選択肢があることが一番の贅沢 一番の幸福」なのか

いわく、ホテルは1万も出せば快適で、美味しいものも5000円くらいで食べられる。服やカバンは数万円で十分良質なものが買えるのに、わざわざ数十万する高級品を求めなくてもいいだろうという考えだ。

「やれなくてわからないのではなく、やってみてもわからない」
「贅沢している人、何が楽しくてやってるのか教えて欲しい」

と問いかけている。下手をすると貧乏人を煽るような内容だが、イヤミな感じはなく本当に素朴な疑問のようだ。

これに対してはてなブックマークは800以上つき、様々なコメントが飛び交った。

「選択肢があることが一番の贅沢 一番の幸福」
「楽しいってより、ストレスフリーなんだと思うよ」

など、金に不自由していない投稿者の境遇自体を「贅沢」と見る人がほとんどだ。まあ、そうだろう。34歳で養う家族も住宅ローンの負担もない。言葉は古いが本当の独身貴族である。「最も贅沢な生活とはきっと明日のことをあまり悩まないで安心して暮らせるということなんじゃないかなと思うようになった…」とのコメントにも頷ける。

幸福度の上昇は世帯年収「1000~1200万円」でストップ

他方、「欲しいものが買えない状況に直面しないと、今の贅沢は実感できない」という意見もあった。「贅沢」とは単なる高級品のことではなく、必要以上の過剰な消費のことだ。質素な生活を送るしかない多くの人にとって、憧れの対象になるのは自然なことである。投稿者は、贅沢を「やろうと思えばできる」からこそ分からないのだろう。

2011年度の内閣府の「世帯年収と幸福感」の調査では、世帯年収が上がるほど幸福度は増すものの、1000万円~1200万円で値の上昇は止まる。1200~1400万円未満、1400万円以上となると微妙に下がっていく。年収が高いほど幸福度が増すわけではない。

そんなデータを反映してか、「寄付したら?」との意見に対する追記が、お金持ち特有の悲哀に満ちていた。近所の児童養護施設に100万円ほど寄付したところ、後に寄付のお願いが多方面からおびただしく来るように。借金を申し入れてきた知人に「返さなくていい」と50万円あげたら、次は1000万円の保証人になれと迫られた。200万円貸した親戚とは音信不通だ。そのいずれも、関係を断つハメになっている。投稿者は、

「お金を人にあげてはいけないという母の教えを守らなかった事を後悔して、以降は絶対に出さない事にしています」

と結んでいた。